あの日常の再設定
僕は嫌だよ?こんなの描きたくないよ?
紗夜が僕の前に現れてから、
4年が経過した。
紗夜も10歳になっており、
学校に行っている。
あの殺意は消えたわけではないが、
今はただ、紗夜が元気に育ってほしい。
それだけだ。
僕も社会に出て真面目に働いている。
最初は怒鳴られ、
嫌気を指していたが、
今は守るべきものがいる。
それだけが僕の
生きる原動力のなっているのだ。
いつも通り帰宅すると、
そこにはご飯を作っている紗夜がいた。
「あ!主人おかえり!」
僕はこれが好きだった。
「ただいま!」
僕も負けじとあいさつを返す。
仕事の風景は
今じゃそんなの気にしない、
それくらい今の日常が好きだからだ。
『おかえり』
この一言はそれくらい
大切なものだからだ。
僕は紗夜に
「紗夜って能力とか
魔法とかあるのか?」
と4年間聞かなかったことを
今聞いてみる。
すると紗夜は少し間をおいて
口を開ける。
「私ね、魔法使えないの…」
僕は優しく
「そっか、僕と同じだね…」
と言うと、紗夜はこっちを向いて
「え?」
と言ってきた。
僕だってびっくりした。
だけどわかった。
紗夜が捨てられた理由が、
僕は再度聞く
「能力はあるの?」
紗夜は少し苦笑しつつ
「うん、能力は一度も
使ったことはないけど…
『相手だけ、時空を戻す能力』だよ」
僕は
「なんで一度も使ったことないの?」
と聞くと
「それを使うと、
私、死んじゃうんだ…」
僕はその言葉を聞いた後、口を開けた。
「じゃあルールね、
何がなんでもその力は使わないこと!
わかった?」
僕がそういうと紗夜は驚いていたが
満面の笑みで
「うん!絶対守るよ!」
と言ってくれたので僕は
紗夜の頭をわしゃわしゃ撫でる。
僕は内心、嫌な思い出がある。
未来の自分があの時になぜ来れたのか、
痛いほどわかってしまったから。
うっわ、これは目を瞑りたい感じになりそうだな




