もう無くさないように
おかえりって言葉はどんなに甘い言葉なのか
「お、おかえり…」
と返してくれた
その少女はさっきまでの顔は少し、
和んでいた。
僕はギュッと力を込めて抱いた。
「…ありがとう」
僕は掠れた声で、
そう言い、
少女は
「痛いよ」
と少し笑いながら言ってくれた。
僕は決めた。
もうこれ以上、
大切なものは無くさないと。
この子を守れるように、
この子を支えていけるように、
生きていく。
たとえへ政府が敵になろうと。
僕は瞳から溢れた涙を拭い
「お腹すいたか?飯にするか!」
僕は純粋な、
いや普通の感じでそう言う。
少女は
「うん!」
と明るく言ってくれた。
僕はあの時、喜代姉が作ってくれた、
カレーのレシピを頼りに、
慣れない手つきでカレーを作る。
水の分量が少し間違って、
少なくなったが、
僕はそのカレーを皿に入れ、
少女に渡した。
少女はものすごい笑顔で
「ありがと!」
と言って、
美味しそうに食べていた。
僕はまた、瞳から、涙が溢れる。
それを見た少女は
「大丈夫?私のカレー食べる?」
そう優しく言ってくれた。
僕は顔の近くまでに
運ばれたカレーを口に入れる。
少し味は濃く、
あの時の味とは違うけど、
少女のこの行動は少し、
喜代姉に似てるような感じで、
懐かしいような、
それでいて儚い気持ちで
胸がいっぱいになった。
僕はその少女に
「君の名前は?」
と聞くと、
「紗夜!」
と言ってくれた。
僕はそのまっすぐな言葉に
胸を貫かれた気がした。
「これからも、よろしくね」
僕は紗夜に言葉を言い、
この温かい空気の中、
カレーの匂いと優しい気持ちだけが
この空間に充満する。
紗夜ってなんで沙優って名前と似てんだろな




