会いたくなかった
いいやつだよな、沙優って
帰り際、僕は紗夜と手を繋ぎ、
夕焼けに打たれてる中、
僕は紗夜に声をかけられた。
「ねぇ、恥ずかしかった?」
と言われたが僕は少し間を置いた後に
紗夜に告げる。
「恥ずかしく無かったよ、
ただただ誇らしかったよ!」
紗夜はいつもの笑顔で
「えっへん!」
と口にして言った。
僕はこの微笑ましい笑顔が、
僕の脳のシャッターに熱く刻まれた。
「今日は何か食べたいのあるか?」
僕がそう問いかけると、
間も無く紗夜が言う。
「カレー!!」
僕は
「あぁ!任せとけ!具材たっぷりだ!」
と言った途端、
紗夜は急に顔が固まった。
「いらない…具材いらない!」
紗夜は美味しいカレーなんて
いらなかったんだ。
ただ、あの時のカレーを食べたいから
言ったのだと、
僕はわかった。
「よし!任せとけ!」
僕はそう言い、
玄関のドアを開けた。
いや、開いていた。
僕は紗夜の前に立ち、
そこにいると思う相手に
「誰だ!」
と怒鳴る。
僕がそう言った瞬間。
僕の体全体に古傷であるものから、
鮮血が出てくる。
「は?」
あっけにとられていると、
僕の背後にいた紗夜は誰かに奪われ、
目の前には紗夜が背後の、
見覚えのある女性が首を絞めていた。
その女性は無表情で、
瞳には生が宿っていなかった。
僕は一瞬どころか、
そこで止まってしまった。
だって…だって、
そこにいるのはあの時死んだ、
喜代姉だから。
き、喜代姉、なんでお前がここに、




