第4話 開戦前
「で、なんなの?テラが見せたいものって」
2041年12月20日金曜日午後5時38分、WDOにログインしてきたルナはテラを見つけるなり問いかけた。
「全員揃うまで言わないよ」
「えぇー、今日ソルは9時半ぐらいになるって言ってたんだよ?」
「じゃ、それまで狩りをしていようか。ルナとアサヒ、今レベル何?」
テラはさらっと4時間も狩りをするといい、レベルを聞いた。
「4だよ」
「俺は5だけど」
「えっ!?何でアサヒのほうがレベル高いの!?」
「お前、腐死人狩りのとき一番少なかっただろ?」
「あ゙っ゙」
二人が言い合っているが、テラのレベルには遠く及ばない。
「テラは?」
「12」
「「!?」」
「高すぎねぇか!?」
「ちょっと石機人迷宮の王をソロ討伐したから」
「…………」
「じゃあ、狩りに行くよ」
「……うん」
「……わかった」
いろいろな思いを抱きながら3人は狩りに行った。
* * *
3人は雑談をしながら狩りをしていた。
ルナのレベルが9、アサヒのレベルが8、テラのレベルが15になった頃にソルはログインしてきた。
「テラ、もういいんじゃない?ソルも来たし、見せたいものって何?」
「俺も珍しくルナと同じ意見だ」
テラがインベントリを操作し、拳銃を装備した。
「私が見せたいのはこれだよ」
「「「銃!?」」」
「え!?なにそれ!?ドロップ品?」
「作った」
「「「作った!?」」」
「いやでも、システム的には可能か」
「いやソル!何でそんなに冷静なんだよ!」
「なんでだろう?」
アサヒとソルが言い合っている?中、ルナがテラに聞いた。
「その銃って、モデルはあるの?」
「…………FNX-45タクティカル」
「?」
ルナは自分で質問しているのにわかってない。
ちなみに色は光を反射しない黒である。
「じゃあ、その銃の名前は?」
「名前?」
「そう。なければ考えておいてね」
「…………」
テラはすぐに考え始める。
「……|Feles・nigraは?」
「いいんじゃない?どういう意味?」
「ラテン語で黒猫」
「「?」」
「あぁ、お前にぴったりな名前だな」
「「??」」
二人がわからない中、ソルだけが理解し更に二人の疑問を呼ぶ。
その時、4人に運営からメッセージが届いた。
内容はこのようなものである。
『今年の終わりが近づいてきました。
皆様が……とかめんどくさいことはいらないので、単刀直入に言います。
12月31日〜1月1日にWDO最強決定戦を行います。個人戦です。
デスペナルティはありません。ついでに年越しイベントもします。
まぁ頑張って下さい。 WDO運営 』
硬い文章を書くのが苦手な人らしい。
この人はなんで今、仕事をできているのだろうか。
このメッセージを読んだ4人も微妙な表情になる。
「……まぁ参加するよな?」
「……うん」
あと、WDOはデスペナルティがある。7日のログイン不可とレベル・ステータスを10下げるというものである。デスペナルティが大きいため、プレイヤーは殺されないように常時注意をしているのである。
「あ、銃が進化してる…………はあぁぁぁぁぁ!?」
滅多に大声を出さないテラが叫んだ。
「ど、どうした?」
ソルが控えめに聞く。
テラが見ている説明にはこう書かれていた。
『銃の名前が〘|Feles・nigra〙に確定したため、進化しました。
これにより、DEXが200以上、INTが120以上、STRが150以上、LUKが100以上
ないと使えなくなりました。 』
ちなみに、今のテラのステータスはこのようなものである。
テラ(Lv.15)残りSP.20
HP100 MP450 STR90 AGI90
DEX70 INT50 VIT10 LUK70
余裕で足りてない。
残りSPが20あるので、あと280Pも集めないといけない。
徹夜確定である。
「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙っ゙っ゙!!!!」
「頑張れよ、俺も手伝ってやるから」
テラが叫び、ソルがなぐさめる。
そして、アサヒとルナは……
「…………邪魔しちゃ悪いし、行くか」
「…………そうだね」
狩りの途中にテラが見つけていた、街の方に向かっていった。
その時から7日間、あるエリアでは狂ったように狩りをするプレイヤーが2人いたらしい。
* * *
「やったぁぁぁぁぁ!!!!!」
「おめでとー!!」
1週間後の12月27日、テラとソルが叫んでいた。
7日間近く徹夜をしながら狩りをした結果、やっと銃が使えるようになったのである。その結果、テラのスキル『短刀使い』が『暗殺者』に進化した。もちろん学校で爆睡していたので、ルナとアサヒがノートを付けていた。
アサヒとルナは、ソルとテラに頼まれてパーティーホームを作っていた。
注文された通りのパーティーホームを作らなければならないので、『建築』スキルのスキルレベルを上げるために建築物を作りまくっていた。
だから、ある平地は建築物で溢れていたらしい。その後に燃やされてある平地が火の海になったとか。
『STAR』のパーティーホームはある山の中腹に建っている、和風の建物である。
簡単に言うと、武家屋敷のようなものである。道場もある。露天風呂もある。
4人はその道場で訓練をしたり、パーティーホームの自分の部屋に家具などをおいたり、『鍛冶』で銃弾を作ったりした。1度作ったことがあるものは、材料を用意するだけで作ることができる。
そうして、2041年12月31日を迎えた。




