61話 再会。
61話 再会。
「シューリ殿! ゼノリカの中で、主を除けば、あなたが最も有能! セン様の世界を守るために、どうか、全力の協力をお願いしたい!!」
「……仕方ないでちゅねぇ」
プライドの高いシューリが、『格下の頼み』を聞くことなど本来はありえない。
しかし、センエースが絡んでいることなら話は別。
「ドナたん、百済の総指揮を任せまちゅ」
エキドナール・ドナに指示を出した直後、
『アダム』と『ミシャンド/ラ』に、
「アーちゃんは、そのカスと単独で闘うのやめてくだちゃい。前衛職全員を率いて、そのカスを抑え込むこと。時間稼ぎをお願いしまちゅ。ミシャてぃんは、とにかくデバフ担当でよろ」
シューリの有能さを理解しているアダムとミシャは、黙ってうなずいて、
それぞれに出来る最高の仕事を成そうと動き始める。
シューリ指揮のもと、ユズに圧をかけていくゼノリカ女性陣。
……それを見て、ユズは、ニタリと笑い、
「わかる、わかるぞ! あんたら本当に有能だな! 知性、経験値、スキル……おまけに美貌まで、全部が有能! わかる、だからこそ昂ぶる!! ……ぶっ壊してやる!! 今のアタシには!! それが確実にできるぅうううううう!!」
★
同刻、『再連』のメンバーは、上からの命令に従い、『霊廟』周辺の警備にあたっていた。
そこに、『323班のミカン』も、配置されている。
ドガァアアアアアン!!
霊廟の方から、ものすごい爆音と、とてつもなく邪悪なオーラを感じたことで、
「な、なに?!」
ビクっと体を震わせながらも、音がした方に視線を向けてみる。
すると、たまたま、今回の『首魁』と思われる、『とんでもなく邪悪な気配を纏った女』の姿が見えた。
顔半分を隠す仮面をつけて、右手には禍々しい鎌を持っている。
――その『首魁』は、空に浮かんで、『左手に集めた黒いエネルギー弾』を、天上の面々にぶつけていた。
「あ……あの女……」
仮面の首魁『ユズ』の顔を見た瞬間、ミカンの記憶がバチバチっと音をたてて震えた。
思い出す。
いまだ、他の前世記憶は曖昧なままだけれど、あの女のことだけはハッキリと思い出した。
「くずのは……ゆず……」
転生する前、散々、イジメ倒してくれた、クソ女。
もし、どこかで会うことがあったら、必ず復讐してやると心に誓った相手。
――ミカンがユズに気づいたタイミングで、
ユズも、チラっと、ミカンの方に視線を向けた。
ミカンを発見したユズは、
一瞬だけ、驚いたような顔をしたが、
すぐに、ニタァっと笑って、
クイクイっと左手の指を動かす。
その瞬間、
「う、うわぁああああ!!」
ミカンの身体が『見えない手』で引っ張られるようにして、グインっとユズの方へと飛んでいく。




