59話 ゼノリカのくせに生意気だ。
59話 ゼノリカのくせに生意気だ。
「はぁ?!! なんで出てこられるんじゃ! 存在値の差を考えれば、絶対に、わしの封印魔法から脱出することは不可能なはずなのに!!」
パメラノ存在値は『3京6800兆3339億20万209』。
過剰な数字をしている彼女の魔法は、当然全てが破格。
数字が大きいだけではなく、『その数字を適切に扱うこと』ができる大魔法使い。
パメラノに封印魔法を使われてしまえば、存在値『100兆』以下の者は、例外なく、永遠に閉じ込められて、呼吸もまばたきもロクに出来なくなる。
だが、ユズは、
「くはぁっ!」
封印された瞬間、全身が蒸発して、完全に死に絶える。
その後、パメラノの『魔法干渉領域』の『外』で復活をするという荒業をぶちかましてきた。
「くそ……あのババァ……」
(ユズ、問題ない。あれだけの超絶大魔法でも、貴様を封じることは出来ない。貴様の『ネメシス・エヴァンジェリン』は、あの老婆の力を超えている!)
――その後も、ユズは何度も殺された。
しかし、何度でも復活して、そして、そのたびに少しずつ強くなる。
その様が、『方向性だけ』で言えば『センエース神帝陛下』と似ている……という事もあり、余計に、ゼノリカの面々の神経を逆なでする。
と、そんな中で、突如、ユズが、
「ああ……あああああああああっ!」
と、何やら急に叫び出した。その様子を見て、パメラノが、ボソっと、
「なんじゃ? 死につづけるのに耐えきれなくなって、ついに狂ったか?」
と、そんな予測とは裏腹に、ユズは、
「見える、見える、見えるぅうううう!」
何度も死に、多くの命を奪い、膨大な経験値を貪り喰らった。
……そんな狂気を繰り返したことで、ユズに『変革』が起きる。
バリィンッッ! と、鎖が引きちぎれる音が響いた。
それと同時、
グゴゴゴゴゴっと、
何かが開く音が、確かにした。
「プライマルゥウ! プラチナァアアア! スペシャルゥウウウ!!」
目覚めた可能性。
才覚のオーバーロード。
ネメシス・エヴァンジェリンのサポートもあって、ユズの中で、プラチナスペシャルを超えた資質――プライマルプラチナスペシャルの発現が起こる。
彼女の中で目覚めた可能性。
それは……
――プライマルプラチナスペシャル『クイーン・ジャイアニズム』、開眼――
――効果:『そなたのモノはわらわのモノ。わらわのモノはわらわのモノ』
その効果を一言で言えば、
……彼女は全てを奪い取る!!!
「もらうぞぉおお! あんたらの全部ぅううううう!!」




