40話 垓。
40話 垓。
「貴様の力は間違いなく存在値100……」
「セブンスアイ程度じゃ、俺のフェイクオーラは見通せないぜ。まあ、上位互換のプロパティアイが使えたところで、数値の差がエグいから、絶対に、俺の真価を見破ることは出来ないが。……コスモアイズならワンチャンあるかもだけどねぇ」
そう言いながら、エンスは擬態を解いていく。
愚連のA級武士エンスの姿から、
本来の『舞い散る閃光コスモゾーン・センエース』の姿に戻すと、
「格式高い第2アルファの邪神様を、秒で粉砕するってのは、流石に礼儀がなっていないよな。というわけで、ちょっとだけ、魅せてやるよ。『この世で最高クラスの力を持つ神』の……『遥かなる高み』を」
そう言いながら、限定的にフェイクオーラを解除していくセン。
狂気的な風が吹いた。
しとやかに、楚々(そそ)に。
その瞬間に漏れ出る膨大な覇気を前に、バチャルは、
「いぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっっ?!!」
真っ青な顔で、腰を抜かして、ブルブルと震えだす。
「な、な、なんだ、その大きさ! はぁ?! そ、存在値……い、『1垓』だと?!! なんだ、その冗談みたいな数字はぁあああ! そんな強さがあってたまるかぁ!!」
――存在値107330523207716780065。
それが、途方もない『永き』を積んできたセンエースの高み。
「ふふふふふ、ふざけるなぁああああ! そんな数字、ありえるかぁああああ! そんな極端な力が実在したとしたら、貴様が呼吸をするだけで世界が壊れるだろうがぁああ!」
「邪神なら『コスモゾーンの法則』ぐらい知っているだろ。大きすぎる力は、コスモゾーンの法則に従ってコンパクト化されるから、過剰な破壊は起こらない。この世界ってのは、なんだかんだ、うまい事できているんだ」
「黙れ、黙れ、黙れぇえ! これは、幻覚だ! 特殊なフェイクオーラスキルで『壊れた数字』に見せかけているだけだ! 絶対にそうだ! それ以外の可能性は皆無! 絶対に皆無!」
「お前がそう思うんならそうなんだろう。お前の中ではな」
センは、ノビをしながら、そう言うと、
「いやぁ、実に気分がいい。俺は、この瞬間のために、これまで、必死になって強さを求めてきたんだ。お前のように『自分こそが最強だとイキっているバカ』に力を魅せつけて悦に浸る……この瞬間こそが、一番充実している!」
「たぐいまれな幻覚使いよ! 貴様の幻覚スキルは見事だが、しかし、所詮は幻!! 本物の強さの前では何の価値もない!!」
「いいねぇ! その軽すぎて、逆に胃もたれする妄言! 老舗のマズい料理みたいな趣のある戯言のフィジーク! キレてる、キレてる! 言葉にちっちゃいジープのせてんのかーい!」




