1話 謎のタイマー。
1話 謎のタイマー。
大半は何も変わっていないわけだが、
しかし、大きく変わったことが一つある。
それは、
「タイマーがだいぶ進んだんだよなぁ……」
――『X02:17:15』
「3垓年かけて……17から2に減ったってことは……えっと、タイマーが0になるまで、あと……『5000京年』ぐらい必要か? ……長ぇよ……いや、もう、ここまできたら『普通に待てる時間』ではあるけれども……5垓年生きてきた俺からすれば、今まで生きてきた年数の10分の1だから、待てないこともないけれども。……しかし、すげぇ時間を要求してくる扉だな……」
コスモゾーン・センエースに進化して、『原初の世界』をクリアしたセンに待っていたのは、この『タイマー付きの扉』だった。
この先に何があるか……それはセンも、まだ知らない。
※センエース神話の簡単な流れ。
・日本で生まれたセンは普通に死んで異世界に転生。
・無限転生の効果で何度も転生し、バグやバーチャなどを倒す。
・100回目の転生で『原初の世界』に転生。
・2垓年かけて、『コスモゾーン・センエース』に進化して原初の世界をクリア。
・クリアしたセンに待っていたのは『謎のタイマーつきの扉』。
――『X17:39:27』
・このタイマーは意味不明な仕様で、減ったり増えたりを繰り返して、一向にゼロになる気配がない。
・この扉を解析している間、第二アルファでバチャルが暴走。
・セン、バチャルを倒し、理銀の鍵でタイムリープ。
・3垓年(合計5垓年)をかけて、原初の世界をクリアしたところまでくる。
で、現在のタイマーが以下の通り。
――『X02:17:15』
「このタイマーらしきものが示しとる数字が、ほんまに時間かどうかは分からんけどなぁ……」
トウシが扉のハックをつづけながらそう言う。
トウシは、センの要請に従い、ずっと、扉をこじあけるために頑張っていた……が、まったく手も足も出ていない。
原初の世界で『本物の携帯ドラゴン』を入手したことで、
トウシは、『世界のシステムそのものにハッキング』を仕掛ける力を得た。
(携帯ドラゴン――いわば、生きていて成長する究極のスマホ。ステータス強化、魔法、武器変形、コスモゾーン接続まで全部入りのチートデバイス。原初の世界以降における必須級・最上位神器)
無敵の演算速度と、そのスキルをフルに生かせる最強アイテム。
本来であれば、『携帯ドラゴンを持つトウシ』にできないことはない……が、この扉の前では歯噛みするばかり。
最強天才『田中・イス・トウシ』ですら開けられないという事実が、
この扉の異常性を、これ以上なく表している。




