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エンド38 よそ見をしてはいけません

 ーー戦闘中にツッコミ入れるヤツか少ないだろうからな。予想外だったってことしておこう。

あまり戦闘中に他のことを考えるわけにはいかないので、それくらいで納得しておく。

大事なのは戦闘に集中して、勝利を勝ち取ることなのだ。


「あ、あの。ナイフがなくなってきたので、攻撃方法変えますね」


「は?何だよ急、に!?」


聖夜は言葉の途中で横に飛んだ。

直後、


ズゥゥゥゥゥンッ!

と、重い音がして、聖夜のいた地面から砂煙が舞った。

そこに激しい攻撃を繰り出したのは、見覚えのある、


「くそっ!ボスゾンビかよ」


腕の太い、ボスクラスのゾンビだった。

聖夜はそのゾンビに剣を向けた。

だが、それが命取り。

一瞬だが、少女から意識をそらしてしまったわけで、


《バッドエンド『よそ見をしてはいけません』へ到達》

《スキル『視野拡張1』を獲得します》


「……うへぇ~。辛いなぁ」


暗い部屋の中、聖夜はため息をついた。

かなり辛い戦いになっている。

 ーーナイフだけなら消耗を待てば良いと思っていたが、ボスゾンビまで来るのかよ。やってらんねぇ~。


やってられないが、いつかはやらなければならないことだ。

そして、いつやるのかと言えば?

 ーー今でしょ!……って、ちょっと古いか?最近の若い子は分からないって言ってた気がするな。


聖夜はそんなことを思い出しつつ、ロードをする。

景色が変わり、

 ーーあっ。やべっ!急がないと行けねぇところだここ!!


気付いたときには、もう聖夜は走り出していた。

キャーミャを抱え、近くの墓標へ隠れる。

が、


ビュッ!

一瞬間に合わず、聖夜の背をナイフが切り裂いた。

 

「っ!……つぅぅぅぅ~」


「大丈夫ですか?」


痛みで顔を歪ませる聖夜に、キャーミャは不思議そうな顔をする。

どうやら背中を切り裂かれたのに気付いていないらしい。

 ーーまあ、言わなくても良いだろ。


「戦うのは俺がやるからバフを頼む。例のボスクラスのゾンビが近くにいる可能性もあるし、シッカリ気をつけておけよ」


「はい。ありがとうございます」


キャーミャは礼を言って、バフをかけてくる。

聖夜はそれと同時に、墓標を出て駆け出した。

 ーーっ!背中が痛くて走りづらいな!


「あ、あれぇ?痛そうですね?大丈夫ですかぁ?」


「大丈夫なわけないだろ?そんなことも分からないのか?」


聖夜は馬鹿にしたように言う。

直後、カンッ!と言う少し硬い音が墓標からした。

 ーーもしや、怒ってるか?意外と怒りやすい正確なのかもな。……分かりにくい性格なことだ。


「表面上は弱々しいが、実際は演技。更に怒りやすいって、どんだけ面倒くさいんだよお前!」


前回と同じく、聖夜は石を投げた。

なんだか、前回の時より石を投げる精度が上がっている気がする。

 ーー少し走りながらの投石にもなれてきたか。前回より飛距離も伸びたし、あのガキの方にも飛んでるな。もう少し練習して、あいつに1発ぶち当ててやりたいところだが。


「め、面倒くさいですか?ひどいですよぉ」


次々と飛んでくるナイフ。

カンッ!と言う軽い音が先ほどまで鳴っていたのだが、1つ1つに力が入っているようで、現在はゴンゴンッ!と言う重い音が鳴っている。

だが、聖夜はそのあからさまな激しい攻撃が逆に怪しく思えた。

 ーーコイツの性格から考えると、怒っても力任せにナイフを投げるだけなんてことはないはずだ。と考えれば、


ドゴンッ!

「おっとぉ!?危ねぇ!!」


聖夜は横に跳んで避ける。

直後、聖夜のいた場所に大きなモノが振り下ろされる。

 ーーやっぱり、来るよなボスゾンビ!だが、予想済みだぜ!!


前回はギリギリで避けたところで、ナイフを当てられて死んでしまった。

だが、今回は前回の反省を生かし、ボスゾンビを少女との間に挟むことで、ナイフの軌道から外れるようにしている。

 ーーだが、この立ち回りはかなり難しいな。速く墓標に隠れておこう。


「おらおらぁ!どうした?ナイフがなくなってきたかぁ?」


「ま、まだまだありますよぉ」


ゾンビに意識を向けつつも、聖夜は少女を煽る。

すると、またナイフが跳んできた。

だが、明らかに先ほどまでより投げてくるペースが遅い。


「あっ。そうだ」


聖夜は良さそうなアイディアことを思いついた。

思い立ったら即行動。

聖夜は屈んで近くのナイフを拾い、


「ほれっ!」


ボスゾンビへと投げた。

3本ほど投げたが。1本が浅く刺さり、他のモノははじかれてしまう。

だが、それでも全く構わない。

 ーー良かったぁ。投げナイフは教わっておいて。そこまで上手くはないけど、練習してなかったら全く刺さらなかった自信があるぜ。


「数はかなりあるんだ!殺せるまで投げてやるよ!!」


「グオオオオオォォォ!!!!」


唸るボスゾンビ。

その身体に、次々とナイフが突き刺されていく。

 ーーそろそろ、殺せそうだな。刺さっているナイフに俺の投げたナイフが当たる回数も増えてきたし。


「あ、ああ。ゾンビさんがやられちゃいますぅ」

後3話で終わります。

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