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無敗の門番  作者: 魃
第三章~組織~
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第三十七話

ロイは自分の部屋で刀の手入れをしていた。

「あーあ、シグルドといつ戦えるかな~。ま、今のままじゃ勝てる気がしないけど」

そんなことを言っているとリオンが部屋に入ってきた。

「今ちょっといいか?」

「うーん、少なくとも入ってから言う言葉じゃないとおもうんだけど、まぁいいや」

「そうだな、以後気を付けよう」

そう言うとリオンは軽く頭を下げた。

「で、何か用かい?行く日にちが決まった、とか?」

「なかなか鋭いな。そうだ。出発は明日。ボスにも許可は取ってある」

「おー、明日かー。いいね。わかったよ」

「じゃあ、明日また来る」

リオンはロイの部屋を後にした。

「...いいね。楽しみだ」

そう言うとロイは刀の手入れを再開した。





翌朝

ロイはフィンの部屋に向かった。

「ボスー、入るよー」

そう言ってロイはフィンの部屋の扉を開けた。

「おー、ロイくん、どうしたの?今日はパイヤンに行くんだよね?あ、もしかしてお土産かい?それなら栗饅頭をお願い。パイヤンの栗饅頭はおいしくてね」

「いやー、ちょっと聞きたいことがあってね」

「ん?なんだい?」

「僕はこれから、どこに連れていかれるんだい?」

ロイはさっきまで笑っていたが、今はもう、真面目な顔になっている。

「.....それはリオンくんに聞きなよ。でも、これだけは言っておくよ」

フィンは指を一本立てて

「自分の意思はちゃんともっておきなよ」

「どういうことだい?」

「ロイくんなら、なんともないと思うけど、一応ね、これから行く場所はそれなりに危険な所。意思なき人間は死ぬよ」

フィンはいつになく真面目な顔で言った。

「じゃ、僕は大丈夫だね。自分の意思はちゃんとある」

「そう、ならいいや」

「じゃ、行ってくるよ」

「うん、いってらっしゃい」

ロイはフィンの部屋を後にした。





ロイは歩きながら考えていた。

(意思なき人間は死ぬ、ね。僕には関係のないことだけど、覚えておくかな)

ロイはリオンの待つ場所へと向かった。





「やー、おまたせ」

「やっと来たな、行くぞ」

そう言うとリオンは袋から一つの指輪を取り出した。

「それはなんだい?みたところ魔法具みたいだけど」

「これは『転移指輪ワープリング』装備者が行ったことのある所に行くことができる。距離によって使用する魔力が変わる。近いほど少なく、遠いほど多く。ま、よくある魔法具だな」

「へぇ、じゃあ、それでパイヤンに行くのかい?僕、ボスに栗饅頭頼まれてるんだけど」

ロイがそういうとリオンは頭をかかえた。

「はぁ、まじか、じゃあ、街に一回寄らないといけないのかよ」

「あれ?街にはいかないのかい?」

「とりあえず行くつもりはなかった。パイヤンの領土内にある場所にいこうと思ってたからよ」

「ふーん、まぁいいや、早く行こうよ」

「わかってるよ」

そう言うとリオンは指輪に魔力を流し始めた。

「つかまれ」

ロイはリオンにつかまり、

「行くぞ『パイヤン』」

二人は一瞬にして消えた。

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