第十六話
「大変です!」
レイナがシグルドの宿舎に飛び込んできた。
「...どうしたんだ?まだ朝だぞ」
「あ、すみません...、じゃなくて!大変なんです!」
まだ尋常じゃないくらい興奮してるレイナ。
「とりあえず落ち着け。なにがあったか一から言え」
レイナの興奮具合からしてただ事じゃないことがわかるシグルド。
「は、はい。えっとですね。王様が暗殺されたんです!」
「王様?俺はまだ会ったことがなかったな、てか、ロイはどこに行ってんだ?まだ仕事か」
ロイの心配をするシグルド。
「そして、王様暗殺の犯人がわかったんです」
「ほう、もうわかってるのか。捕まったのか?」
「いえ、まだ捕まってません」
「なんだ、捕まってないのか。そんなやつがいたらロイがほっておくはずないんだがな」
レイナの顔は暗くなり
「犯人は、ロイさんなんです」
「は?ふざけるなよ。ロイがそんなこと...」
「これ、門の前に置いてありました。シグルドさん宛です」
そう言うとレイナは一つの手紙を渡した。
そこにはこう書いてある。
『シグルドへ
まず、ひとことだけ言いたい。
僕は自分の判断が間違っているとは思わない。
次に会うときは敵同士だろう。
その時はいつもみたいに手加減はしないでくれ。
僕は本気の君と戦いたい。
そして、君に勝ちたい。
僕が勝った時、君に何が足りないか教えてあげるよ。だから......次会うときは容赦しない。
じゃあ、また、会う日まで。 byロイ』
「はは、まじだ。これはロイの字だわ。はぁ、まじか、ロイか。相手がロイでもこれは許せんな」
怒りが込み上げてくるシグルド。
「あ、あの。ロイさんは、どこに行ったんでしょうか?」
「それはだな、おそらく隣の国のパイヤンだろうな」
「な、なんでそんなことが言えるんですか?」
迫るレイナにシグルドは
「...幻の剣があるっていう噂がある。おそらくそれを取りにいくだろう」
「幻の..剣を?どうしてですか?」
「あいつ、昔言ってたんだよ。幻の剣があれば君に勝てるかな?。ってさ多分それを取りにいった」
「そんなあるかどうかも分からないものを?」
「俺の住んでた村にな、文献があったんだよ。ある確率はほぼ100%」
「そうなんですか...、もしかしてロイさんを追いかけるのですか?」
そのしつもんにシグルドは
「もちろん」
即答した。
「お前も来るか?」
「はい。実は私ももう少ししたら城を出ようと思っていたんです」
「ほう、なにかわけありなんだな?」
レイナはうつむきながら
「はい...理由はまだ言えません」
「ま、構わないが」
「では、いつ出ますか?明日とかですか?」
「なにを言っている。今日に決まっているだろ」
「わ、わかりました!準備してきますね!」
そう言うとレイナは走って出ていった。
「さて、俺も準備するか」
「さて、行くか」
準備をしてたらいつの間にか夜になっていた。
レイナの準備に時間がかかったのだ。
「はい!行きましょう!」
「じゃあ、行くぞ。もう戻ってこられないと思うがなにもないな?」
「はい!大丈夫です!」
笑顔で答えるレイナ。
「わかった。『転移門』」
二人は光に包まれ消えた。
今回で第一部終了です
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