8/11
母親
私は労働に薄汚い部屋での生活に疲れ切っていた。たとえ、現実と幻覚を行き来しようとも、お金を稼ぐには現実を生きなければならない。私にはとても重荷だった。ただせっせと、せっせと、成果物を作り続けて、それでやっと対価を得る。それの繰り返し、そんな生活をずっと続けていると、心も少しずつ壊れてくる。
いてもたってもいられなくなって母親に連絡してみた。
こっちの生活、意外と辛いんだ。
するとすぐに返信が返ってきた。
いつでも帰っていいんだからね?
その言葉に、僕は泣き出しそうになった。まだ帰れる場所があるんだ。そう思うと何とか頑張れるような気がしてきた。お金はなかなかたまらないけど、それでも死ぬ理由はないから、なんとか生きていこうと努力した。




