魔法の薬
ドラッグストアへ向かう途中、様々なことが頭に浮かんだ。
なぜこの世は全員が自分中心で回っているのだろう。
なぜ人は分かりあえないのか。
なぜ僕はこんなに苦しい思いをしなきゃならないのか。
今、なんとか界隈で流行っているあの薬を買う。特に後腐れもない。ただあの薬を買っただけだ。
暗い夜道を歩く。それにしても大丈夫だろうか。この薬を飲んで、私はなにか戻れなくなってしまうのだろうか。目が見えなくなるとか、大きな代償を払うのだろうか。強烈な化け物が出てきて、私を永遠に襲い続けるのだろうか。自宅が近づくほど、私の不安は増大する。
とうとう家についた。とりあえず風呂に入り、普段着に着替え、敷布団に座る。いつものように髪は濡れたままだが、支障はないだろう。とりあえず、この不安が堪らないから、手引書のサイトを上から下まで貪り見る。
「初めてならこれくらい飲め。しばらくしたら吐き気が来る。そのあと幸せになれる。」
・・・ほんとうに大丈夫だろうか。ええい構わない。ここまで来たんだ。やるしかない。
私は無我夢中で、サイトの通りの量を飲み。じっとする。もう、後戻りはできない。だが、やっぱりどんどん怖くなってくる。何が起こるんだろう。心臓がバクバクしてくる。やっぱり怖い。こんなことしなければよかった。頭の中の思考のグルグルと動悸が止まらない。それに誰かに見られてるような気もしてきた。
・・・ほんとうに何が起こるんだ。
気を紛らわせるため、普段やってるゲームのキャラのイチャイチャ妄想とか色々考えてるうちに、身体が熱くなるのを感じる。なんだ?それに座ってられないほどの目眩だ。たまらず横になる。なにか思考も早くなってる気がする。止めどなくどうでもいいような考えが溢れる。
すると吐き気が来た。胸の不快感がかなり強烈だが、吐かずに入られた。そんな吐き気も急に収まったその時、私は神秘を見た。




