17話:薫子との再会と昔話1
その顔を見ると、年を取っていて、昔とは、ずいぶん違っているが、薫子には昔の面影が残っていた。彼女の顔を見て会っていくべきか、どうか、心の葛藤があって、直ぐに、店に入ることができなかった。
15分位、考え、もし、ここで会わなければ、一生、会えないと思い、心を決めて、店のドアを開けると、いらっしゃいませと言い、薫子が出ていた。そして、私の顔を見るなり、顔が青ざめた。
「驚いた様子で、もしかして、清水君と少し大きな声になった」
「良く思いだしてくれたねと笑うと、やっぱりと言い笑顔になった」
「彼女が、元気だったと聞くので何とかと言った」
「その後、実は、3年前に、妻を亡くして、傷心旅行だよと告げた」
「すると、お気の毒にと言ってくれた」
「実は、私も、最近、旦那が、急に亡くなったのと悲しげに話した」
「最近の不景気で、儲からなくなって、店をやめようと思っているのよと語った」
「幸い、旦那の残してくれた資産で、何とか食いつないで生きてると」
「でも今年いっぱいで、この会社を辞めようと思っていると語った」
「どこに泊まっているとの聞くので「日航ホテルと答えた」
「すると、今晩、一緒に飲まないと言う言葉が、思わず、口をついて出た」
「1人旅で、今日と明日の2日間、日航ホテル金沢を予約していると教えた」
「君さえ良ければ、こっちは大歓迎だと言うと喜んでくれた」
「そこで、19時に、この店を閉めて、日航ホテルのフロント前に行くと言った」
「今晩は、ゆっくりと夕食をとって、つもる話をしたいわと言うと目が潤んだ」
「それでは、19時に待ってますと言い店を出てホテル日航・金沢へ帰った」
「15時過ぎに、ホテルに戻り、途中で買ってきたウイスキーを飲みながら仮眠をとった」
17時頃に、目覚めて、金沢の駅周辺を散策してきた。1時間程、散策して疲れたので途中のカフェに入って窓から見える人の動きを何となく見続けていた。外を眺めながら中学に入って、初めて、薫子と会った日を思い出した。
その後、高校進学の話を仲間達、男女6人で語り合った日の事をはっきりと思い出した。そんな事を思い出して人通りを眺めていると18時半を過ぎたので、店を出て10分程で、日航ホテルに帰った。
その後、フロント前のラウンジで、薫子を待った。すると程なくして清水君と言う声を聞いて振り返ると薫子が来ていた。そして、今晩、中華、寿司、どっちが言いと聞くと、久しぶりに中華を食べたいわと語った。
そこで、29階の中華料理「桃季」へ行った。
「何を飲むと聞くと、余り強くないからワインが良いと述べた」
「ライトな赤と言いウエイターに試飲させてもらいボトルを入れた」
そして、夕飯は、あまり食べられないと言うので、コースセットを1人前でも良いかと聞くとOKといわれ注文した。
すると、前菜盛り合わせから、出て来て、赤ワインで、再会を祝して、乾杯した。そして清水が、薫子に学校を卒業してKW高校に入ってからの話を聞きたいと言うと、中学時代、私は、理数系よりも文系、商業系を目指していた。
でも、特に大学に入りたいと言う願望は強くなかったと話した。それよりも私の前に素敵な男性が現れないかなと考えていたと話した。そして、ワインの飲んで少し顔が赤くなった。
「好みのタイプは、がっちりした体格で、正義漢が強く人、理数系が強い人」
「清水君みたいな人が、出てこないかなと、考えていたのよと笑いながら言った」
「あんまり、おだてるなよと、言いながら、清水は笑顔になった」
「あの頃景気が良くて普通高校卒でも成績が、そこそこ良ければ、地元の銀行には入れたので入行したと話した」
「あの地区で一番優秀な普通高校に入り成績も良いのに大学に入らなかったのか不思議に思っていた」と、清水が言った。
「もし清水君が、同じ高校に入ってくれたら良かったと思ったのよと突然、言った」
「そうしたら、一緒の大学に入ったのにねと、笑った」
「次に、薫子が、なぜ、清水君は、KW高校には入れたのに入らず、八王子の工業専門学校に行ったのと聞いた」
「俺の家は、中学校の近くの大きな横浜市営団地に住んでいた」




