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16話:兼六園観光と薫子探し

 兼六園を彩る名脇役の1つが、曲水「きょくすい」と呼ばれる水辺。金沢城公園から最も遠い位置にある山崎山のふもとを出発点として、宏大な園内を逆S字に曲がりながら、ことじ灯籠で知られる霞ヶ池へと注ぎ込まれて行く。


 曲水には約4万本ものカキツバタが植えられ、初夏の季節には紫の花を咲かせる。そしてカキツバタは花が開く瞬間にポンという小さな音を出します。カキツバタの花が開く時間帯は夜明け。


 かつて兼六園が24時間の無料開放だった頃、カキツバタの花が開く瞬間の音を聞くために夜明け前から兼六園を訪れる人がいたと聞く。また、茶屋街の芸妓さんと、お客様である旦那とのカップルが、夜通しの宴席を終えた後に訪れることもあった様だ。


 曲水には「花見橋」が架かっている。曲水には、お花以外にも風情を感じる色々な趣向が凝らされている。ところどころにある瀬落としと呼ばれる小さな滝が、爽やかな 「せせらぎ」を聞かせてくれる。


 その他、水の流れの中に日本庭園の粋である石や灯籠が置かれ、日本的な風情を醸し出している。そして、兼六園の庭園美を演出する曲がりくねった小川は、木橋、花見橋、板橋、千歳橋、雪見橋、雁行橋、月見橋といった風情を感じる名前の橋の下を流れている。


 そして、最後に虹橋をくぐって霞ヶ池へと流れ込んで行く。宏大な兼六園では、どういう順番で見学していけば良いのか迷ってしまうこともあるかと思いますが、そんな時は、曲水の流れに沿って散策されるのも良い。


 かなりの時間、歩いたので、少し疲れたので、タクシーで香林坊へ向かった。すると11時、近くなっていて、11時にオープンするレストランに入った。そして、ランチを頼んで、ゆっくりと昼食を食べ始めた。


 料理を運んできた人に、昔からの老舗の水道工事、設備工事などは、香林坊にあるのですかと聞くと、よく知らないが、香林坊の百万石通りと、駅近くに、老舗の会社がある様ですと告げた。


 もし、もっと知りたいのなら、店の者を呼びましょうかと言うので、手が空いた時、ちょっと教えて欲しいと話した。すると、10分位で、60歳過ぎの男性が来て、会社の名前知ってますかと聞くので、知らないと答えた。


 すると、金沢駅を抜けた北側に2,3軒と、もっと北の高速道路のさらに北側に10軒位、広い範囲にあると教えてくれた。いちいち回るのは、大変だから、電話番簿を調べて、行った方が良いかも知れないとアドバイスしてくれた。


 ちなみに一番近いのは、南へ行って5分の所にKR出張水道屋があると言った。説明してくれた人に、お礼を言って昼食を終え、珈琲とケーキも注文して食べると、疲れも回復してきた。そして12時過ぎ精算して店の人にお礼を言い出て宿を出た。


 言われたように店を出て、百万石通りを南下していくと5分位して、KR出張水道屋を見つけた。そして、その会社に入り、金沢で60歳台後半の外人さんみたいな女性が、水道工事関係の会社の奥さんか、女主人をしていませんかと聞いた。


 すると、受付の若い男性は、私にはわからないと言い、店主を呼んできますと言い、数分後、高齢の男性が来て、外人みたいな女性ねと言い、その人は痩せて、すらっとして、赤毛の人と聞いたので、えー、そうですと答えた。


 もしかたら、わしらと同年代の軽部薫子ですかと聞いた。確か、名前は、薫子さんではないかと話した。その人なら、ここから車で20分くらいの北陸鉄道浅野川線の三ッ屋駅と近くのKB設備にいる。


 でも、3年前に、旦那さんが倒れて心筋梗塞と亡くなった様だと教えてくれた。その後、経営が厳しくなっているようだとも話していた。現在、息子夫婦が、家に帰って、一緒に住んでいると語った。


 旦那さんだった軽部真吉さんは、性格が良く、親切な男で本当に惜しいことをしたとなげいていた。その話を聞いて気になったので電車で三ッ屋駅へ行き、徒歩5分でKB設備へ着いた。


 そっと知られないように店を盗み見して店内を見ると中高年の細身で背の高い女性が座っていた。しかし、下を向いて何か書類を見ていて、顔が見えなかった。数分後、電話がかかって来て、顔を上げた。

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