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13話:医学へパソコン応用と業績表彰と財テク

 鏑木先生は、スライドを作るのも1つの応用法であるが、本質的には、手術の方法で何が良いか、疾患と使うべき医薬品の選択をするためにデーターベースを同じ形式に統一して、データ数を増やしていく重要性を説いて回った。


 これについて、清水も大賛成して、医薬品の売り込みだけではなく、このデータベースの話を多くの先生に啓蒙した。それが月日が経つと共に理解され、清水個人と、会社の名前が知られていった。


 それに連れ、清水の会社の医薬品の売上げも増えていくという良い循環が起きた。さらに、その他の長野県内担当の3人にも好影響を与えて売上げ増につながっていった。また、毎年、夏と冬のコンピューター研究会も学会で評判になっていた。


 1989年は、この努力が、実を結び、清水の担当する長野県の売り上げ伸び率が、ついに、全国トップと言う快挙を達成して、松本に営業所ができて、清水が初代の所長になった。


 そして、その年の特別報奨金が、清水個人で300万円で、営業所の合計600万円となった。そして、清水の年収が手当て込みで1000万円を超えた。清水の奥さんは子供を抱えて専業主婦をしていた。


 彼女は、1981年の結婚後、ワリコー、郵便局定額貯金、一時払い養老保険などを駆使して、財テクに励んでいた。その結果、1989年には、既に4500万円まで、資産を増やしていた。


 その後、清水の業績に注目した採用試験の時、面接してくれた当社の会長が首都圏で。活躍させろと言われ、1990年に千葉営業所の副所長として転勤した。


 1990年、千葉営業所に移動して営業所員との同行訪問を繰り返して、営業方法指導をして回ったが、地方のように地域に根差した営業活動ができていないことを痛感した。そのため千葉大系列の病院でパイプを作るように指示した。


 しかし、医局に深く食い込んでいない大学担当者には、それができずにいた。そこで自分が担当すると言い交代させた。そして以前のように、得意とする外科系の医局の上昇を収集し、業績を伸ばしていった。


 大学で、グループ作りを始めて1991年に1グループができ、1993年には、3つのグループを作り、業績もうなぎのぼりであった。しかし、清水の担当先の業績は、伸びるが、他の人の業績は、なかなか伸びずに、困ってしまった。


 そのうち、関東でも2番目に大きい神奈川県で業績が伸び悩んでいること一番問題にされて、1993年11月、横浜営業所に転勤となり実家の近くの町田の3LDKの15万円の家賃のマンションに入り清水敦夫、清水百合も一緒に住んだ。


 そこで同じように大学病院での人脈作りから始めて1994年に入り徐々に清水は、自分の名前を売り込んでいった。そして、1995年には大学の医局に2つのグループを作ることができた。


 しかし、神奈川県では、地方のように、大学病院からのピラミッド形式の医者の世界ではなく、大型病院がいくつもあって、そこに、大物の先生方がいて、グループを作っていた。つまり、大きな山が7つも8つもある。


 そのため地方で成功した戦術が、すぐに使える程、単純ではなかった。そこで、地道にグループ作りの毎年、実行していった。1996年3月には、長女の清水百合が町田の中学にあがった。1996年までには横浜営業所内で3つの大きな医者のグループを作った。


 その後1997年、長男の清水敦夫が町田高校に合格。翌1998年までには医者のグループを5つグループまで増やした。しかし、横浜は、東京のT大、K大、J大などの古くからの名門大学出身者が、部長を務める大型病院が多かった。


 そのため単純に地元の横浜市大だけに注力して落としても思った程、業績が伸びないことが判明。そう言う面では、東京と同じか、それ以上に難しい市場だとわかった。


 そこで1997年からは、身を粉にして、グループを作り、接待した。さらに、研究会を立ち上げたり、創意工夫をして、業績向上をはかったが、同業他社も、神奈川、横浜の市場性の高さから、優秀な精鋭を集めて営業をしている。


 そのために、そう簡単に、頭一つ出る事は、容易なことではなかった。それでも地道な努力の成果は現れた。1998年、横浜営業所の成長率が、初めてトップになったのだ。

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