聞き込み尋問
歪んだ世界の路地裏では、夜刀神家の三人が休憩していた場所へ人外たちが数体現れた。
人外A「なんだ、3人k」
最後まで言い切る前に凄まじい衝撃音が響く。
人外Aは壁へ叩き込まれそのまま動かなくなった。
紫暖「ちょっと!?」
紳漓「今な、めっちゃ大事な時期やねん」
朧偈「父上、落ち着くでござる!」
しかし紳漓は聞いていなかった。今度は別の人外の肩をがっしり掴みその場で引き寄せる。
人外B「ひっ……!」
紳漓「なあ、俺の息子、昴琉って言うんやけど」
紫暖「まず普通に聞きなさいよ」
人外B「し、知らなi」
ドゴォ!!!(返事の途中で地面へ叩き伏せられる)
紫暖「だから話を最後まで聞いてから殴りなさい!」
朧偈「話を聞いてからなら良いみたいな言い方になっておるでござる!」
紳漓は真顔だった。
紳漓「今のは質問の前振りや」
朧偈「前振りが重すぎるのでござる」
その様子を見ていた別の人外が青ざめながら逃げ出そうとする……がしかし次の瞬間には紳漓が目の前に立っていた。
人外C「ぎゃああああ!!」
紳漓は妙に優しい笑顔を浮かべる(恐怖)
紳漓「大丈夫や、ちょっと聞くだけやから」
紫暖「その笑顔が一番怖いのよ!」
紳漓「昴琉、見たことある?」
人外C「し、知らないです!!」
紳漓「そか」
ゴン!!と人外Cは綺麗に気絶した
紫暖「聞き出せてない!」
朧偈「順番が逆でござる!」
しばらくして周囲を見回した紳漓は、ようやく異変に気付く。
紳漓「……あれ?」
紫暖「今度は何?」
紳漓「生きてるのおらん」
紫暖「当たり前よ!!」
朧偈「全員、情報提供前に沈黙したでござる」
紳漓は腕を組み、真剣な顔で考え込んだ。
紳漓「これはあかんな」
紫暖「やっと気付いたの!?」
紳漓「聞き方変えるわ」
紫暖「嫌な予感しかしない」
数分後、奇跡的に生き残っていた人外Dが震えながら手を挙げた。
人外D「し、知ってます!!」
紫暖「生きてた!」
紳漓は一瞬でしゃがみ込み人外と目線を合わせる
紳漓「ほんまか!?」
人外D「は、はい!白っぽい髪で礼儀正しい男の子達なら見ました!」
朧偈「兄上でござる!」
紳漓「どこや!!」
人外D「べ、別の区画で……」
紳漓の顔が一気に明るくなる。
紳漓「よし!」
紫暖「今回は殴らないのね」
紳漓「情報提供してくれたしな」
珍しく平和に終わるかと思われたその時だった。
紳漓は立ち上がりながら人外Dの肩をぽんと叩く。
紳漓「ありがとな」
バゴォン!!
人外D「」
紫暖「結局殴るの!?」
紳漓「礼儀や」
朧偈「それは追撃でござる」
こうしてハイパー無慈悲な紳漓の聞き込み調査は、誰一人として納得しない形で終了した。
一方その頃、別の区画で休憩していた昴琉は不意に肩を震わせた。
昴琉「……なんでしょう」
紗夜「また?」
昴琉「今、ものすごい悪寒がしました」
添霧は首を傾げたあと、ぱっと笑う。
添霧「父親レーダーじゃない?」
昴琉「そんなもの存在してほしくないんですが」
恋冬は苦笑しながら空を見上げた。
恋冬「でも、誰かがすごく必死に探してる気はするね、!」
昴琉は遠い目をした。
昴琉「その予想、多分当たってます……」
遠く離れた場所では、ちょうど一人の父親が人外相手に息子の目撃情報を集めていた。
方法はともかく、その情熱だけは本物だった。
父は今も息子のために街を半壊させている。
もちろん本人に自覚はない。
エピソード多い理由の一部がネタ回なとこある…?




