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底辺配信者だけどダンジョンで人気探索者を助けたら、なぜかやべぇ女として大バズりしてみんなから怖がられている  作者: 北町しずめ


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「グゥゥ……!」


 デーモンウィザードは唸り声をもらすと、またブツブツブツと口のなかで何かを唱えて魔力を放出してきた。


 地面に新たな魔法陣が描かれていき、再びニセモノが召喚される。


 そのニセモノたちの姿を目にして、綾乃は唖然となった。


 魔法陣から浮上してきたのは、ミヨリ、綾乃、玲奈、小春、涼子、美鈴とうり二つの存在だった。


 こちらのメンバー六人の姿を、そのまま生き写しにしたようなニセモノたちが呼び出される。


:ええええええ! ミヨリちゃんたちが魔法陣から出てきたあああああ!

:ミヨリちゃんたちのニセモノ!

:マジかよ! ミヨリちゃんたちの姿をコピーしたのか!

:そんなことまでできるのかよ、あのデーモンは!


 ミヨリたちのニセモノが召喚されると、コメ欄が騒然となる。


 それは綾乃たちも同じで、五人とも鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしている。


 これから戦うのは、自分や仲間たちと同じ顔をした存在だ。さっきまで交戦していたニセモノの探索者たち以上に、攻撃がためらわれる。 


 綾乃たちが焦っているのを見て取ると、デーモンウィザードは口元を曲げて嘲笑っていた。


「グアアッ!」


 デーモンウィザードが右腕を振るうと、ニセモノたちが武器を手にして戦闘態勢になった。


 ニセモノたちをぶつけてくるつもりだ。


 六人のニセモノたちが、一斉に襲いかかってこようとした、そのとき。


 ――炸裂音が響いた。ミヨリの首から上が消し飛ぶ。


「見た目はそっくりだけど、中身は別物みたいだね」


 漆黒の杖から魔弾を放ってニセモノの頭を吹っ飛ばすと、バタリと倒れた死体を見ながら、ミヨリは薄笑いを浮かべる。


「え……あっ……は?」


 綾乃は頭のなかがゴチャゴチャになって、うまく喋れなかった。


 敵が自分たちのニセモノを召喚しただけでも驚きなのに、いきなりミヨリがニセモノのミヨリの頭を吹き飛ばしたので、もうわけがわかんなくなる。


 ついさっきまで勝ち誇ったように笑っていたデーモンウィザードも凍りついていた。


 そしてスマホ画面には、大量のコメントが殺到していた。


:うえええええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!

:自分の頭吹っ飛ばしたあああああああああああ!

:ミヨリさまぁあああああああああああああああああああああああ!

:ニセモノとはいえ、なんで自分の頭を迷いなく吹っ飛ばせるんだよwwww

:マジでブレーキ壊れてんな、このサイコガールwwww

:海外ニキとネキが「ジーザス……!」ってつぶやいてたwwwww

:イカレてやがるwwww

:神であるミヨリちゃんは天上天下、この世にただ一人のみ! ニセモノの神なんていなくていいよ!(大親友)

:しゅごいしゅごいしゅごい! 自分でさえためらいなく殺せちゃうなんてミヨリちゃんしゅぴしゅぎるうううううううううううううう!(先生)

:格ゲーの2Pカラーを倒すようなものね(母より)

:んなわけないだろ! 絶対これおかしいだろっ! なんで自分の頭を笑いながら吹っ飛ばせるんだよ!(父より)

:おとんが正しいwww

:おかんがゲーム感覚すぎるwwww

:笑いながら自分の頭を吹っ飛ばせる娘がどうかしてるwwwww


 なんだか、コメント欄が見たことないほど荒れている。ミヨリがニセモノの頭を吹っ飛ばしたのは、かなりショッキングな映像だったらしい。


 とりあえずジョウくんを正面に向けると、続けて魔弾を発射する。


 狙われていることに気づいたニセモノの綾乃は、必死に駆けまわって魔弾を避けてきた。だけど数秒も持たずに、横っ腹に直撃を受けて粉々に爆散した。


「うひゃっ!」


 自分そっくりのニセモノが殺されるのを目にして、綾乃は悲鳴をあげて戦慄する。


:うああああああああああああああああ! ムラサメちゃあああああああああああああああああああん!!!(父より)

:おとんwwww

:ニセモノだからwwww

:ニセモノだけど、本物そっくりの推しが吹き飛ばされたらショックだろwwww

:そのニセモノを吹き飛ばしたのが自分の娘だというwwwww

:おとん情緒ムチャクチャになっちゃうなwwww

:俺、ムラサメ騎士団の一員だけど、ニセモノだとわかってても、やっぱムラサメちゃんが木っ端微塵になるところを見せられたら、かなり胸にくるものがあるよ……

:ムラサメ騎士団じゃなくても、いまの見たらかなりメンタルにダメージ入った!

:視聴者にまでダメージを与えてくるだなんて! デーモンウィザードめ! なんて憎たらしいボスなんだ!

:視聴者にダメージを与えてるのはミヨリちゃんですwwww


 ミヨリはコメントをチェックすると、次はニセモノの小春に向けて魔弾を発射した。


 ニセモノの小春はギョッとすると、慌てて駆け出そうとしたが、何もないところでつまづいてしまい、バタンとズッコケる。


 そこに容赦なく魔弾が飛んできて、土埃を噴きあげながら木っ端微塵に吹き飛ばす。


「ぎゃあああああああああああ! わたし死んだぁああああああああああああああ!」


:小春ちゃんじゃないよwwww

:小春ちゃんじゃないけど、そっくりさんが目の前で殺されたら怖いだろwwww

:ダンジョンに入る前はあんなに腹黒さんやツンデレちゃんにマウント取ってたのにねwwww

:やっぱりビビって悲鳴をあげたなwwww

:小春ちゃんの悲鳴を聞けて、ホッとしている自分がいるのはなぜなんだろうかwwww

:てか、ニセモノがコケたなwwww

:ズッコケて吹っ飛ばされたwwww

:かわいそすぎるwwww

:あぁいう不運なところは、本物のステータスを反映させてるんだろうwww


 次はニセモノの美鈴を片づけようとするが、ミヨリが魔弾を放つのに先んじて仕掛けてくる。


 ニセモノの美鈴は走って距離を縮めてくると、両手に握ったダガーで斬りかかってきた。


 ミヨリは足元の影から二本の触手を生やすと、ニセモノの美鈴に向けて伸ばす。躍りかかってきたニセモノの上半身と下半身に二本の触手を巻きつけて拘束する。 


 ニセモノの美鈴は暴れまわって抜け出そうとするが、締めつけてくる触手がそれを許さない。


 ミヨリは触手を操って、ニセモノの美鈴を宙づりにする。


 二本の触手を使って左右に引っぱっていくと……。


 ブチリ。


 人形でも破壊するように、引き裂いた。


 触手を振るい、二つに分かれたニセモノをその辺に投げ捨てる。


 自分のニセモノが無残に引きちぎられるのを見ていた美鈴は、目を見開いたままフリーズして……。


「いやあああああああああああああああああああああああああああああ!」


 気でも狂ったように絶叫を響かせた。


:ト ラ ウ マ 再 発 !

:リ ベ ン ジ 失 敗 !

:ツンデレちゃんまたしても醜態をさらすことにwwww

:知ってたwwww

:まぁこうなるだろうなとは思ってたよwwww

:触手で宙づりにして引きちぎるって、むごすぎる……

:トラウマ再現してきたなwwww

:しかも今回はモンスじゃなくて、自分そっくりのニセモノが引きちぎられるというwwww

:なんで恐怖度がパワーアップしてんだよwwww

:絶対に前よりもひどいトラウマになっただろこれwwww

:ツンデレちゃんのトラウマを再上映してるのってここですかwwww


 美鈴の悲鳴を意に介さず、ミヨリは漆黒の杖から続けて魔弾を撃ち放った。残っていたニセモノの玲奈と涼子も、すみやかに吹き飛ばして片づける。


 それを見ていた玲奈と涼子は、ゾクリとして血の気が引いていた。




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― 新着の感想 ―
ゲーム脳というやつなのか? そして確実に遺伝もあるな・・・父の遺伝子どこ行った?
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