第6話:引き出しの裏の封筒
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第6話では、教授のキャビネットに隠された「数十件の犯罪収益」の証拠と、謎の事業計画書が発見されます。
12月。厳しい冬が深まるにつれ、閉鎖的な研究室に一人ぽつんと残される夜が増えた。
その日も時計は夜11時を指していた。
教授や先輩たちが皆退勤した静寂な空間。プリンターの用紙が切れたので、教授の机の横にあるキャビネットを開けたところ、紙の山の裏側に密かに積まれている茶封筒の山が目に飛び込んできた。
ざっと10個は超えそうな封筒の山の中で、口が半分開いている一つがやけに視線を惹いた。
代筆依頼リスト。医師の所属と名前、体裁のいい論文のタイトル、そして振込先の口座番号。
去る4月、私をあざ笑った医師と、彼が差し出した茶封筒が閃光のように蘇った。
「ほんの気持ち」という、あの忌まわしい包装。それはたまたま起きた一度の逸脱ではなく、緻密に組織された数十件の犯罪収益だったのだ。
恐怖のあまり封筒を取り出すことはできなかった。代わりに、視界に入る名前と数字の羅列を狂ったように手帳に書き写した。すぐにボヒョンに連絡を入れた。
[ミナ]先輩、教授のキャビネットで論文代筆に関する書類封筒を見つけました。
[ボヒョン]どれくらいあるの?
[ミナ]10個は優に超えています。
[ボヒョン]日付と名前を書いて。私の手帳にも似たような状況が記録されてる。後で照らし合わせてみよう。
翌日の昼休み、カフェの隅の席で黒い手帳と赤い手帳を並べて広げ、パズルを合わせ始めた。
ボヒョンの過去の記録と、私が昨夜目撃した記録が、鳥肌が立つほどに噛み合っていった。
同じ日、お金が入った封筒を置いていった医師たち。
「これ……立ち止まらずにずっと集めよう」ボヒョンが重く沈んだ目で言った。
「いつか必ず私たちの武器になるから」
しかし、私の神経を逆撫でするものは他にもあった。昨日、教授の机のそばを通り過ぎた時、ノートパソコンの画面に表示されていた文書。
教授が私の気配を感じて神経質に閉じてしまったあの画面。一瞬だったが、太字のタイトルが網膜に焼き付いていた。
『Bio-Guardian 事業計画書(Draft)』
「これは気にするな」教授が警告するように吐き捨てた言葉。だから私は、努めて気にしないようにしていた。そう、まだ今のところは。
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単なる学生からの搾取にとどまらず、論文代筆という不正を組織的に行っていた教授。そして一瞬だけ見えた「Bio-Guardian 事業計画書」という文字……。ミナとボヒョンの証拠集めは、ここからさらに加速していきます。
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