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№6朗報

 来る。


 テレビやネットニュースや紙面でご当地アイドルグループの全国デビューのち即解散は、それなりに話題となり様々な憶測が流れた。

 3人やマネージャーである碧の元には取材を申し込まれたりもしたが、断固断り、この12月にすべてをかけるつもりでいた。

 が、24日のシングルそして31日のアルバム発売配信以外は何も決まっていなかった。

 報道も、数日もすればそれも下火となり落ち着いた12月の中旬、その朗報は突然やってきた。


「3daysドームツアーですか!」

 碧は思わず叫んだ。

 練習中の3人も電話越しからその大声が聞こえ互いに顔を見合わせる。

「・・・はい、はい。分かりました。早急に返事を・・・はい」

 そう言ってスマホの電話を切り、驚きあまり緩慢な動きで振り返る彼は思わず一言、

「どうする?」

 と尋ねる。

「勿論、やるっ!」

 彼女たちは即答だった。

「何がだっ!」

 と叫ぶ碧に、

「だから3daysドームツアーでしょ」

 静は冷静に言った。

「な、な、なんで知っているんだ」

 と、驚愕する彼に、

「めっちゃ、聞こえていましたよ、ね」

「うん」

 と言い合う綺羅々と環、

「そっか、そうだったのか」

「やろうよ。アオちゃん」

 環は目を輝かせる。

「・・・日にちは、29、30、31日、東京、大阪、福岡の3大ドームツアー最初で最後の・・・行けるのか・・・」

「勿論っ!」

 環、静、綺羅々の瞳は燃えていた。

「・・・分かった」

 碧は大きく頷くと、踵を返しスマホを握りしめ承諾の連絡をした。


 賽は投げられた。

 外に出た碧は、コンビニではじめて煙草を買い、それを吸った。

「げほっ・・・げほっ」

 当然むせる。

「でっかい花火か」

 そう呟いた彼はふと脳裏にヒロシの姿が映った。

「・・・まさかな」

 苦笑いをして、ひと吸いした煙草の煙を消し、

「・・・・・・」

 行き場のない煙草をポケットに収めると、皆の待つ場所へ戻って行った。



「ひっくしょん!」

 彼はくしゃみをして、鼻をすする。

「誰か噂でもしてるのか」

 マスターヒロシ、彼は以前世界を救った男である。

 そのコネクションを使い、あまつさえ干される寸前のちぇんじまいらいふに最後の花道を用意したのだった。

 ヒロシは店内に貼ったアイドルのポスターを見つめ、

「ちぇんじまいらいふ・・・夢を叶えてみろよ」

 と、呟いた。

 朗報っ。

 ご都合主義上等っ(笑)。

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