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輪廻創世 アルヴァーナ  作者: ひやニキ
Chapter4 伊忌島からの凱歌 後編
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第59話 走狗撃ちて狡敵討たる

第59話 走狗撃ちて狡敵討たる



「こちらボイハール隊。島側面より後方に回り込んだ」


崖上のオーガルド達を落としながら、バーロックとゴブ・FC(フライトカスタム)達が裏手の崖側へ回り込む。


「そのまま敵の山岳部を落とせ!」

「ハッ!このまま敵陣へ一番乗りだ……ッッ!?」


兵士が勇み足に切り込むと共に、彼はそのまま爆炎を上げ海中に没した。


「なんだ!?グアッッ!」


1人、また1人と機影が消える。


「ウォルノさんの言う通りっすねー」

「配置は正解、か」


ジェゴ隊の2人が、足場の悪い崖を走破しつつ、ゴブ・FCをビームガンで狙い撃つ。


「敵さん、すまんけど」

「犬にはこんな足元へっちゃらでね」


ガンピストルやマシンガンで応戦するが、ジェゴには当たらない。

損傷具合から当たれば即死、2人は必至だから尚更だ。


「大丈夫か、応援に」


声の続きは無情にも、爆発音に消え去る。

突然の砲弾に、続く応援の機影も次々に消え去っていく。


「ふぃ〜、ありがとう海中の皆さん!」


海中からのカーハック隊の支援がきた。

飛び上がりチャクラムで両断する者、無反動キャノン砲を連射する者。

皆様々にゴブ・FCを落としていく。


「表が終わるまで、絶対に通すなよプレディ」

「通す頃には俺等も死んでるよ、カルジ」


「たった2機だぞ!人員追加だ、輸送機!」


ボイハールの応援要請に、輸送機がハッチを開ける。


「まだ来るのか!」

「多分よ〜ォ、その応援は来ねえぜえええーーッ!」


!!!

何かが空を切り裂き飛んでいく。

突如、帝国輸送機が2機、轟音と共に燃え上がる。


「空は苦手だがなァ、これくらいなら!」

「隊長!」


ウォルノが玄蜂MK-Ⅳを駆り、ビームバズーカで瞬く間に航空戦力を削ぐ。


ゴブ・FCも3連装ミサイルで応戦する。

ウォルノは海面スレスレへと急降下し海上に誘導ミサイルをぶつけて追撃を逃れる。


弾の雨を避けながら、そのまま海上から島断崖へ駆ける。


「あらよっ!」


更にぶつかる直前に機体を立て急上昇。

上昇ついでに機関砲でまた空中の的に当て、撃墜数を稼ぐ。


「今回は部下の前でカッコがついたぜ」


が、一騎当千の働きもそこまで。

敵の一発が左翼に被弾し、黒煙を上げる。


「ちぃっとカッコつけすぎたな。

ビームバズーカ切り離し!カルジ、プレディ!」


即座にアームズを切り離し、地上の2人に追加兵装として受け渡す。


「チクショウ、ここまでだ!」

「あとは俺達に、隊長!」

「後はすまねェ……カンナギ、ハッチ開けろ!」


「ウォルノ機被弾!着艦!」


暴風のように現れては消えていった玄蜂MK-Ⅳは、白銀の城へ吸い込まれていった。




「いでッッ!すまん乱暴に着艦した!」


体勢を取れず、放り投げられるように戻ってきてしまった。


彼の心中に『本当ならもっとやれたのに』という悔しさが込み上げる。


クニトモがそんな彼を飄々と出迎える。

「おや、お帰り〜。体が無事なだけ何より」

「そう、見えるか?」


そう言うなり、ウォルノの頭から血が流れる。

「ん〜、前言撤回」

クニトモは前で組んでいた両手を、軽くやれやれとした。

【ライナーノーツ】

1 タイトル元ネタ:死して走狗烹らる

うさぎが死ぬと、猟犬も不要になり煮て食われる。

敵国が滅びたあとは、軍事に尽くした功臣も不要とされて殺されることのたとえ。


語感がいいから使っただけ

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