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底辺男のミセカタ 〜ゴミスキルのせいで蔑まれていた俺はスキル『反射』を手に入れて憎い奴らに魅せつける〜  作者: 筋肉重太郎
第二十五章 第二防衛基地での契約

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この先のムーブ

「おだてるのはいいよ……で、ここからどうするの?」


 異能大臣の拍手を言葉で打ち切り、異能大臣にここからの展望を問いかける。


「負けるのだけは有り得ないよ?」


 言葉の通り、新潟派閥に戦争で敗北するというのはありえない。あり得てはいけない。もしそれが起きてしまえば、東京派閥の名声は地に落ちる。


 それは僕にとっても困る。しかし現実として、東京派閥は劣勢に立たされている……認めたくはないが、伸太の想定以上の実力のせいで。


(それに、橋波くんの体に傷を付けた第三者の存在……)


 伸太と対面して負けるつもりは毛頭ないが、もしその第三者が想定以上の実力者だった場合、どうしても東京派閥の力が必要になってくる。


 だからこそ、ここで東京派閥の、すなわち異能大臣の力を失うわけにはいかないのだ。


 そんな気持ちなど知るよしもなく、異能大臣は拍手を辞めると淡々と語り出した。


「そうですね。このままでは私たちは敗北してしまう。単純に戦力をぶつければ勝手に崩れると思っていましたが、その考えを少しは改めないといけないようです」


 なので。と異能大臣は人差し指を天に向けた。


「少し予定が前倒しになってしまいましたが、呼びましょうか」


 呼ぶ。その言葉に僕は何を呼ぶのかと、思わず首をかしげた。


「もちろん、この世の頂点に立つ天井の方々を」









 ――――









 俺、騎道雄馬は、密かに桃鈴様を観察すると同盟を結んだ橋波宗太郎が第二防衛基地で敵の襲撃に遭い、救急搬送されたと知らせを受け、急いで病室に向かっていた。


 正直、俺たち護衛騎士団のうちの誰かが命の危機にさらされるなんて、戦争だからと理解はしていたつもりだったが、いざ、そういう事態になった時、覚悟はしているようでしていなかったのだと思い知らされる。


 覚悟の上だったはずなのに冷や汗が止まらなくなり、耳や鼻から記憶が抜け出ているのかと錯覚するほど、頭の流れで宗太郎との記憶が右から左へ流れていく。


 戦闘中のアドレナリンは無い。完全にシラフの状態で告げられる友の重傷。それを伝えられた時、俺は感じた。





 ああ、これが戦争なんだ――――と。





 宗太郎のいる病室が見えたと同時に、どこか物憂げな桃鈴様が病室から出てくるのが見えた。それだけならば、ただの心優しいいつもの桃鈴様なのだが、そこから鼻歌を歌いながら足早に離れていくのは、今考えてみれば違和感の塊だった。


「宗太郎!!」


 その時の俺にはそこまで考える余裕はなく、桃鈴様すら気にせず病室のドアに手をかけ、勢い良く開くと……


「…………雄馬」


「宗……太郎?」


 体中に大量の切り傷を付け、明らかに無気力になり、虚ろな目でベッドに横たわる宗太郎の姿があった。



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