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5話 天職かもしれない

またやったー!18時投稿できなかったー!

すみませんでしたぁ〜!!!

「おかえりなさいませご主人様〜」


入店初日、私は初めこそ緊張しまくっていたが、3時間ほど経って、少し慣れてきた。今は学年が変わって、クラス替えがあった日に最初に教室に入る時くらいの緊張感。


「キミ初めてなの?そんなに緊張しなくていいよぉ、ホラ、もっと力抜いて。おじさんが支えてあげるからさ〜」

「丁重にお断りさせて頂きますわ」


こういうめんどくさい客もいるが、なんか雑にあしらったり、初めてで緊張している客をおだてたりするの、なんか楽しい。

私は思ったより嗜虐的なのかもしれない。


「えーそんなこと言わずにさぁ。お客様は神様だよぉ?お客様の言うことが聞けないの?」

「わたくしは信仰している宗教が違うので関係ありませんわね」


けどここまでめんどくさいのは初めてだ。初日だから初めてなのは当たり前だけど。

痛い、痛いぞこいつ。痛客だ。


「ハァ。キミさぁ、もっとお客様には優しくしないとだよ?お店潰れてもいいの?」


ダァン!


「お客様ぁ?ご注文のスペシャルカクテルですぅ。どうぞ、残さずに・全部・お飲みください?」

「ヒッ」


余りの話の通じなさにイライラしていたら、店長がとんでもない色のカクテル?を提供した。


「い、いや、ボクは注文しては──」

「お客様ぁ。わたくし、お客様のカッコイイとこ見てみたいですわ〜。もしカッコイイとこ見せてくれたら〜…言うこと聞いちゃうかも〜?」


周囲にきゅるる〜ん☆という文字が現れそうな媚びっ媚びの声色でおだててみた。


「うっ…の、飲んじゃおうかな!」


一気にグイッと煽った痛客。あーあ、そんなに一気に飲んだら…。


「ふぅ、ふぅ。の、飲んだよ…ウップ」


言わんこっちゃない。


「お手洗いはないので店の外で吐いてね〜」

「ウエップ…」


慌てて退店する痛客。


「お帰りくださいませご主人様〜」

「あっはははは!!アイシャちゃんいいねぇ!ナイスだよ!」

「わたくしもなんだか楽しくなってきましたわ」


考えても見てほしい、人間の私じゃ到底力では敵わない魔人を相手に言葉で手玉に取れるのだ。これ以上に楽しいことはあるだろうか、いやない。


でも忘れてはいけない、これは冒険者装備を手に入れるための一時的なバイトであって、長くは働かない…。

は、働かないんだからね!


==========

(1ヶ月後…)


「お帰りくださいませご主人様〜」

「ふぅ〜最後のお客さん終わり!お疲れ様、アイシャちゃん」

「お疲れ様でした、ルナ先輩」

「いや〜、あっという間に稼ぎ頭だねぇ。アイシャちゃんに蔑まされたいってお客さんが増えて、むしろ困っちゃうよ〜」

「わたくしは普通に接しているだけのはずなのですけれど…」

「んー、やっぱりその口調かなぁ?アイシャちゃんって、上に立つ者って感じの口調でしょ?それに痛客1号がよく追い出されてるから、それ見てハマっちゃうお客さんも多いんじゃない?」

「あぁ〜、あの方ですか…。わたくしとしては鬱陶しいことこの上ないのですが…」


私は1ヶ月間ほぼ毎日出勤していた。

装備が高いから、よりお給料が必要だからである。

バニーにはまったからではない。

決して!バニーにはまったからではない!


あと、ミリアさんに紹介してもらったはずの酒場、やっぱりここじゃなかったみたい。

何週間か前に家凸食らって怒られた。


『店間違えたぁ!?』

『そ、そうみたいですわね…』

『ハァ…』

『で、ですが今のところ、雰囲気が良くて楽しいので続けようと思いますわ!それにお給料もいいですし…』

『そりゃバニーカフェなんてアヤシイ店、給料は高いでしょうけど…。まあ、これ以上は言わないでおくわ。けど、体には気をつけるのよ。調子乗って性行為アリな店に行っちゃったなんて洒落にならないから』

『今のところはお触り禁止の店ですから…ですが気をつけますわ』


こんな感じで呆れ半分、怒り4分の1心配4分の1なお説教をくらった。


「そういえばアイシャちゃん、冒険者になりたいんだって?」

「あ、店長」

「ルナ、ギルド登録とか装備売ってる店とか教えてあげたら?」

「え?」

「あれ、知らなかった?ルナはうちの従業員兼冒険者なのよ?」

「え、えぇえ〜っ!?」

「えへへ、言うの忘れてたよ〜。アイシャちゃん、連れて行ってあげるね〜」

「そ、そうでしたのね…」

「と言ってもDランクだけどね〜。スキルもあんまり強くないし、副業みたいな感覚なんだ〜」


ほうほう。と脳内でメモをとる。

その流れで、早速明日ギルドに行くことになった。


「行っておいで。店なんて私がオーナーなんだから、するも休むも私の自由ってね。遅くなったら店休みにするから、頑張っといで」

「い、いいんですの…?」

「いいんだよ、こんな店は適当なくらいが丁度いいの。あと最近アイシャちゃん目当ての客が来すぎてるから、その調整も兼ねて、ね」


店長…どこまでも着いていきます!

今の貯金はお給料から生活費を引いた額で18万レソ。

喫茶店の珈琲が1杯500レソくらいなので、日本円とさほど変わらないレートな気がする。イグルー王国の通貨はもっと複雑だったしもう使うことはないからいいや。


よーし、冒険者、なるぞー。おー!

最後までお読みいただきありがとうございます!よければいいねでの応援・星評価・感想コメント等をいただけると嬉しいです(作者のモチベにつながります)。次回ものんびりお待ちいただければ幸いでございます。

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