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20話 家にもきちゃったみたいです

本来の投稿期間に合わせるため、連日での投稿になります。

ミリアさんから頂いた家の鍵を開けて帰宅。


「なんかいろいろと疲れましたわ…」


もうお風呂入って寝よう…としたところで。


コンコンコン


玄関がノックされた。

こんな夜更けに来るのは誰だろうか、と警戒しつつ、脇差を装備して戸を開ける。すると…


「やっほ〜」

「さっきぶりだな」

「来たわよ」

「とめられなかった…」


店に来た時よりもニッコニコの3人+何やら落ち込んでいる1人がいた。


「み、皆さん?なぜ…?」

「アイシャちゃんのお家に行ってみたかったから〜」

「それに心配でな」

「自堕落な生活してないか監査に来てやったのよ」

「え?でもアリス姉様、さっきまで『変な男に居座られてたらどうしよう』って…むぐっ」

「あーあー!何も言ってないし聞いてなーい!」


なるほど、みんな私を心配して来てくれたんだ。そういえばあの屋敷を出てから一回も手紙とか出してないや。


「とりあえず寒いので上がってくださいまし」


玄関開きっぱだと私も寒いしみんなも寒いし。


「ふふ、お邪魔しま〜す」

「失礼する」

「お邪魔するわ」

「お、おじゃまします…」


ぞろぞろと中に入る4人。狭くないのかと思うかもしれないけど、私の家となっている物件は意外と大きい。2階建てになっていて1階には、

・リビング兼ダイニングキッチン

・浴室

・トイレ

・寝室

の構造。そして2階部分は

ドロップ品や珍品など、私の琴線に触れたモノを保管する部屋と、気が向いたら買うようにしている本を仕舞う書斎、そして一応の客間としている部屋が2部屋の、合計4部屋となっている。


だからこうして急に客人が4人も来ても大丈夫なのだ。


「思ったより綺麗じゃない」

「そうね〜。一人暮らしにしては綺麗ね〜。ハンナとは大きな違いだわ〜」

「ハンナは研究に没頭して汚部屋になりつつあるらしいからな…」

「いい香り…」

「わたくし、部屋が散らかっていたり汚れていると落ち着かない性分でして…。最低でも週に1回は掃除と片付けをしていますの」


あと元日本人の血が騒ぐんだよね。散らかってると無性に掃除したくなるというか。

4人は好き好きに部屋を物色している。私が買い揃えた家具などもあるのでそれが物珍しいのだろうか。


「魔導貯蔵庫も見てもいいかしら〜?」

「あっ…スー…」

「見るわね?」


魔導貯蔵庫とは、魔力を動力源とする冷蔵庫のようなもの。というかほぼ冷蔵庫である。直方体で中には仕切りがあり、野菜室や冷凍室もある。なんでかは知らない。

ところで、私はお昼は冒険者ギルドに行くし夜は店でまかないを食べているので家で食事を取ることがほぼない。土日に相当する曜日は店が休みなので家で食べることもたまにあるけど、出来合いの惣菜だったりテイクアウトだったりが主で自炊はあんまりしてない。

つまり──


「物の見事に食材がないな」

「アンタねぇ…」

「アイシャちゃ〜ん?」


貯蔵庫の中身は空っぽに近いのである…。

あっモニカさんその顔やめて怖い怖い怖い。


「全く…アリス」

「はいはい。買って来といて正解だったわね」


アリスさんがひゅんっと腕を振るうと、ガサッという音と共に大きな袋が現れた。中には数種類の野菜や日持ちする加工食品などが入っていた。


「日持ちするやつから選んで買ってきてるから、ちゃんと食べなさいね」

「えっ、あの?」

「今日はわたしとミィシャちゃんで作るわね?」

「えっと、え?」

「が、頑張ります…」


むん!と気合いを入れるミィシャさん。かわいい。

って、そうじゃなくて!


「み、皆さん?あの、いいんですの…?」

「いいんだよ。みんな、アイシャが思った以上に早く自立したものだから、心配なんだ。ワタシ達にとって、キミは妹のような存在なんだよ」


困惑していたら、頭をぽんと撫でて優しく言うベリルさん。凛々しい顔だけれど、その瞳が優しくて、なんかもう、好き。


「…あ、わたくしお風呂準備してきますわね」


前世でもイグルー王国でも経験したことのなかった、とにかく優しくされるということに慣れていない私はなんだか落ち着かなくてお風呂の準備という名目で逃げようとした。


「大丈夫、湯浴みはアリスが準備しているからな」

「えぇ…」


アイシャはにげだした!

しかしさきまわりされてしまっていた!


「まあなんだ、ワタシも最初は宥める側だったんだが、キミがいつまで経っても連絡の1つもくれなかったからな、心配なんだよ」

「申し訳ありませんでしたわ…」

「いいんだよ、こうして元気な顔が見れたからな。まあ、悪いと思っているなら今日は姉妹に好きにさせてあげてくれ」


料理中のモニカさんとミィシャさん、お風呂の準備中のアリスさん、そして私を撫でながら優しく諭してくるベリルさん。やだもうこの人イケメンすぎる、なんなんもう?(限界化)

最後までお読みいただきありがとうございます!よければいいねでの応援・星評価・感想コメント等をいただけると嬉しいです(作者のモチベにつながります)。次回ものんびりお待ちいただければ幸いでございます。

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