第95回 劣化した大河ドラマ
今回は、最近のNHK大河ドラマがひどいという件について。
今年の大河ドラマ「豊臣兄弟」。一応、見てますが、まあひどいですね。
以下、見ていてすごく納得がいかない点を挙げます。
①浅井長政をお市が介錯
湖北の雄、そして織田信長の妹、お市を娶った、浅井長政。その最期がひどかったです。自ら自刃したまでは良かったんですが、最期になんと妻のお市が介錯。
いや、戦国時代の常識として、ありえないのと、そもそも恐らく女性の力ではまともに介錯はできず、かえって夫を苦しめるだけです。
男性でさえ、介錯は難しかったと言われる上に、武士の最期を女性に任せるのは不名誉で、ありえないでしょう。
②柴田勝家の最期がありえない
こちらも同じくお市が絡みますが、柴田勝家は武士として、立派に腹を切って自刃したはずなんですが、ドラマだとお市と手を繋いで、城内を逃げ回り、最期には天守閣の最上階から飛び降り自殺します。
いや、武士の最期として、それはないでしょう。不名誉すぎる最期で、柴田勝家やお市がかわいそう。
③中川清秀が裏切り者
これはなかなかひどくて、歴史改変が甚だしく、中川清秀ゆかりの大阪府茨木市と大分県竹田市が連名でNHKに抗議文・申し入れを行う事態に発展しました。
中川清秀って、結構マニアックな武将で、元々は織田信長を裏切った、荒木村重をそそのかして、謀反させたりしてます。
しかし、その後、豊臣秀吉に接近し、賤ヶ岳の戦いでは最前線で立派に戦って、討死してますが、ドラマでは何故か柴田軍に寝返り、それを柴田側にいた前田利家が仕留めて、首を秀吉の元に持ってくるという展開。
これは、さすがに史実と違いすぎて、抗議に発展してます。
ちなみに、清秀の長男、秀政が父の功績によって13万石の大名になりますが、後に減俸されます。一方、次男の秀成が関ヶ原の戦いで東軍につき、戦後に豊後国(現在の大分県)岡藩初代藩主となり、中川家は藩主として幕末まで存続しています。なので、ドラマのように清秀が裏切ったとなると、その後の展開まで嘘になってしまうわけです。
他にもありますが、省略。
恐らく脚本家は「大胆なストーリー展開」とか「斬新な展開」を狙ったのでしょうが、あまりにも史実とかけ離れていると、もはやファンタジーになってしまいます。
そこで、数年前に同じく大河ドラマでやった「どうする家康」を思い出しました。
あれは、さらにひどくて、途中で見るのを放棄したんですが、確か家康の正室、築山殿がLGBTだったとか。
いや、戦国時代になんでLGBTがいるのよ? っていうトンでも設定で、しかも平和を愛していて、夫に「何故戦うの?」と聞いてたとか。
平和ボケしすぎでしょう。戦国時代にそれはないです。
ちなみに、一応昔から大河ドラマを見ている私が知る限り、昔の大河ドラマはまだまともでした。
幼かったので、うろ覚えですが、「独眼竜政宗」とか「武田信玄」とか、2000年頃の「葵徳川三代」とかは良かったですね。
最近だと「龍馬伝」や「軍師官兵衛」、「真田丸」、「鎌倉殿の十三人」はまだマシだったかと。
最近の大河ドラマがひどいのは、不景気で「金がない」、つまり「金をかけられないから戦闘シーンもショボくなる」というのもあるそうです。
確かに2000年の「葵徳川三代」は、戦闘シーン、特に関ヶ原の戦いには相当力を入れていて、迫力満点のシーンが描かれていましたが、これが「どうする家康」だと、ほとんど学芸会レベルのお遊び戦闘シーンになってました。
まあ、NHKの劣化も大きいんでしょうけど。
そもそも私はNHKに金を払うのも嫌ですけどね。
でも、仕方がなく金を払ってるんだから、せめてまともな大河ドラマを作成しろ、と言いたいわけです。
あと、「戦国時代」か「幕末」に偏りすぎですね。
もっともその時代以外は、視聴率を稼げないと見ているんでしょうけどね。
どうせ、史実を無視するようなファンタジーをやるなら、いっそのこと史料がほとんど残っていない、弥生時代の卑弥呼でもやればいいんです。
そうしたら、漫画「キングダム」のように、ある意味、壮大で面白おかしく描けると思うのですが。
さすがに今回の「豊臣兄弟」はひどいですね。
史実無視の、改変それも悪い方に変えてますからね。
大河ドラマを史実と思う人は、まずいないと思いますが、それでも子供が見たら、あれが真実だと信じてしまいかねないので、何とかまともな物を作って欲しいんですが。




