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第八話 オカンとトレント

タケシ

「おっちゃん、この

トレント、キマイラ、

ベヒーモス、ケルベロスん中で

どれがいっちゃん弱いん?」

ギルド長

「まあ強いて言うならトレントが

一番弱いだろうな」

タケシ

「ほなトレントいこかオカン」

オカン

「トレントて何やのアンタ」

タケシ

「トレントってのはな……

おっちゃん、教えたって。

教えんのしんどいわ」

ギルド長

「トレントってのはなあ、

でっかい木のモンスターだ。

植物だからって舐めちゃあいけねえぜ。

あいつの口から吐き出される

臭い息は強烈でなあ、あまりに臭いから

誰も討伐したがらねえんだよ。

おまけに植物のクセに鋭い爪みたいな

手で攻撃してくるらしいな。

アンタらも討伐しに行くんなら

気をつけた方がいいぜ」

オカン

「臭い息かいな。ほんならお母さんに

任しとき」

タケシ

「え?オカン作戦あるん?」

オカン

「任しとき、早よ行くでアンタ」


 タケシとオカンは植物のモンスター

トレントを討伐する為、

ママチャリで出発した。





 トレント生息地域、そこは深い森の奥

人の生活や文明の及ばぬ自然が支配する

場所であった。

 タケシとオカンは特別な装備や備えも

揃えぬままその奥へと進む。


タケシ

「なあ、オカンホンマに大丈夫なん?」

オカン

「もうやいやい言いなアンタ

何とかなるて」


 二人は更に森の深くへ進み、

木々に陽を遮られ周囲も薄暗く

なって来た時、ズシン ズシンと

遠くから足音が聞こえて来た。

 タケシとオカンは身構えた。


タケシ

「え?何か聞こえへん?」

オカン

「何か音しよるな」

タケシ

「これかなりでかい奴の足音やで」


 ズシン…ズシン…

木の幹に怒れる目と口のような穴、

二股に分かれ足のように歩く根本、

鋭い爪のような両の手、

巨木のモンスタートレントが現れた!


タケシ

「うわ!絶対あれや!トレントやって!」

オカン

「エライ怖い顔やなー」

タケシ

「言うてる場合か!

オカンどうするん!?」

オカン

「アンタ取り敢えず剣でガー行き!」

タケシ

「ちょおオカン作戦は?」


 二人がそう言ってる間にトレントが

両手を振り回してタケシに攻撃して来た!


ブン! 


タケシ

「うわあ!」

タケシは剣で弾き返す!

キーン!


ブン! キーン! 


 トレントの両手の攻撃とタケシの剣の

攻防が続く。

トレントの攻撃は力任せで

動きも大振りだった故にタケシには

剣でさばくのも意外と容易であった。


タケシ

「オカン!何か勝てそうやぞ!」


 タケシが調子に乗り始めた時、

トレントが後ろに飛び退き

タケシに臭い息を吐いた!


ブハ~~~~


タケシ

「うえ!臭あ!無理無理!」


 勝てそうと思って油断してたタケシは

臭い息をもろに喰らい苦しんでいる。

そこへトレントが反撃して来た!


ブン!ブン!


 タケシはまともに剣を振る事も出来ず

避けるばかりで防戦一方になって行く。


タケシ

「ちょお最悪やーヤバいってー」

オカン

「アンタ!これ使いー!」


 その時、オカンがタケシにカバンから

何かを投げ渡した。


タケシ

「何これ?」

オカン

「お口クチュクチュミンダモンやないの」

タケシ

「ミンダモンなんか効くんか!?」

オカン

「ええから早よやりアンタ!」


 タケシはミンダモンをトレントの口に

投げ入れた!


バリ、バリ、

トレントは口に入れられたミンダモンを

噛み砕いて飲み込んだ。

 直後、再び臭い息を吐いて来た!


ブハ~~~~


タケシ

「……あれ?……」

タケシが臭がる様子は無く、

トレントは再度臭い息を吐く。


ブハハ~~~~~


タケシ

「……臭ないわ!それどころか

心地よい天然ミントと

クーリング成分配合やんけ!

ミンダモン凄えやん!」


 お口クチュクチュミンダモンの

洗浄成分は

トレントのお口の隅々まで行き渡り、

お口の汚れやみがき残しをしっかり洗浄、

トレントの口臭を防止し、

クリアな息が長続きしていた。消臭効果で

トレントの臭い息は無効化された!

 タケシは一気に反撃へと転じる!


タケシ

「おっしゃートレントかかって来い!」


 タケシは剣で攻めるがトレントも

負けずに反撃を休めず、

両者の攻防が続く!


タケシ

「あかん、疲れて来たもーしんどい」


 タケシの動きが鈍り始めたその時、

トレントが苦しみだした。


ウゴ~~ ウゴ~~~


 トレントの体は徐々に

小さく細くなっていく。その後ろには

いつ間にかオカンが居た。

 タケシとトレントの

両者が戦っている間にオカンが

トレントの背後に回っていたようだ。


タケシ

「オカン!何してんねん!」

オカン

「雑草コロリ

まいてるんやないのアンタ」


 オカンはトレントの背中に

ドサクサに紛れて除草剤の

雑草コロリをまいていた!

食品成分生まれの、

みんなに優しい除草剤。

かけてすぐに効き始める超即効性で

広範囲にまきやすいシャワー付き

であった。


ウググ~~~


 トレントは雑草コロリで弱り果て、

戦闘不能なのは誰が見ても

明らかな姿であった。


タケシ

「おお~雑草コロリ、バリ凄えやん」

オカン

「ほらな、お母さんに任しときって

言うたやろ」


つづく

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