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第二話 オカン対ゴブリン


 オカンとゴブリンチーフは

両者共に向き合う。


オカン

「何やのアンタ、そんなごっつい棒

持ってウロウロして」


 オカンはママチャリのハンドルに

固定してる傘を取り外して傘を構えた。


タケシ

「おいオカン何してんねん!

そんなんで勝てる訳無いやろ!」

オカン

「ええから黙って見ときい!」


 オカンはゴブリンチーフに

語気を強めて話す。


オカン

「アンタ!もうそんなん持って

ウロウロすんのんもうやめとき!

今やったら許したるからもう帰り!

もう家帰って大人しいしとき!」

ゴブリンチーフ

「ウゴオオオオ!!」


 ゴブリンは棍棒をオカン目がけて

振り下ろした!


タケシ

「オカーーン!!」


ズガ!!


タケシ

「!?」


 オカンはゴブリンチーフが振り下ろした

棍棒を傘で受け流した。

棍棒はオカンの横にそれ、

オカンは無傷だった。


タケシ

「!!オ、オカン!」

ゴブリンチーフ

「!?」

オカン

「……危ないなあアンタ!何すんの!」


 ゴブリンチーフはまた棍棒で

攻撃するがまたオカンに受け流され、

さらに何度も攻撃するがすべてオカンに

傘で受け流されてしまった。


ゴブリンチーフ

「ウゴオオオ!?」

オカン

「アンタええ加減にしときいや!

何べんも何べんもそんなん人に向かって

振り回して、危ないやないの!」

ゴブリンチーフ

「ウグウウ……」


 オカンの怒りと気迫にゴブリンチーフは

徐々に戦意を失っているようだった。

 オカンはゴブリンチーフに

にじり寄って行く。


オカン

「こんなん持ってウロウロしとったら

危ないやないの!わかってんの!?

アンタもこんなんでド突かれたら

痛いと思わへんの!?なあ!」

ゴブリンチーフ

「ウウ……ウウ……」

オカン

「自分がやられて嫌な事は

人にやったらあーかーん!!わかった?」

ゴブリンチーフ

「ウウ……」

オカン

「ええ!?何やて!?」

ゴブリンチーフ

「・・・・・」

オカン

「黙っとったら分からへんやないの!

何とか言いなアンタ!」

ゴブリンチーフ

「・・・・・」

オカン

「アンタ!ええ加減にしいーーー!」


バチーーン!!


 オカンはゴブリンチーフに

思い切りビンタした。

 ゴブリンチーフは戦意喪失してる中で

突然のビンタに避けれずにモロに

ビンタを喰らった。

ゴブリンチーフはビンタされた頬を

手で押さえながらオカンの説教を

浴びせられる。


オカン

「こんなん持ってウロウロしてたら

周りの人らがビックリするやろ!

怖いやろ!そんな事したらアカン!」

ゴブリンチーフ

「…ウ、ウウ……」


 ゴブリンチーフは

目に涙を浮かべている。

 もう敵が戦意喪失したと思ったタケシは

オカンを止める。


タケシ

「ちょおオカンもうええって

そいつ泣いてるやんけ」

オカン

「アンタは黙っとき!」


オカンはゴブリンチーフに問い詰める。


オカン

「アンタずっとこんなん持って

ウロウロしてたんか?

ずっとそんなんして生きて来てたんか?」

ゴブリンチーフ

「…ウ、ウ、ウウ……」

オカン

「周りの友達とかも

誰も止めへんかったんか?」

ゴブリンチーフ

「…ウウ、ウウ、……」

オカン

「アンタ家何処や!?

お父さんとお母さん何処や!!?」

ゴブリンチーフ

「ウワーーーーン」


 ゴブリンチーフがマジ泣きしてるのを

見かねてタケシが止めに入った。


タケシ

「オカンもうやめとけってもうええって。

ちょおゴブリンお前大丈夫か?」

ゴブリンチーフ

「ウワーーーン」

オカン

「この子の家行ってお母さんが

この子のお父さんかお母さんに

文句言うたる!こういうのはちゃんとせな

アカンの!大人がちゃんとせなアカン!」

タケシ

「いや多分やけど、コイツが

そのオトンやと思うで。何かでかいし」

オカン

「何やてえ!?アンタ!ええ大人が

まだこんなん持ってウロウロしてんの!?

そんなんがカッコええ思うてんの!?

ええ年していつまでそんな事やってんの!

アンタええ加減にしいやあ!」

ゴブリンチーフ

「ウエーーーーン」

タケシ

「もうええってオカン、ゴブリンにも

色々あるかも知れへんやんけ」


 たけしはいつの間にか

ゴブリン側にまわっていた。


オカン

「もう反省したみたいやな」

タケシ

「オカン、剣道かなんかやっとったんか?

何かめっちゃ受け流しとったやん」

オカン

「……お母さんはあんたの為なら

何でも出来んねんで。

それよりタケシ、アンタこんなとこで

何やってんねんな」

タケシ

「何か部屋の黒い渦巻きみたいなんに

吸い込まれて異世界に来てな、

ゴブリン討伐してんねん。

オカンは何しに来てん」

オカン

「何言うてんの、

渦巻きみたいなんに入って

アンタを連れ帰りに来たに

決まってるやないのアンタホンマに」

タケシ

「いや俺帰らへんで、ここの方がええから

ここで暮らすわ。オカン一人で帰って」

オカン

「何言うてんのアンタは、

やいやい言う子やなホンマに」

タケシ

「て言うか帰る方法、俺知らんで。

帰りたいって思った事無いから」

オカン

「何やて?ほんならどないすんねんな」

タケシ

「いや俺かて知らんわそんなん」

オカン

「ほんなら知ってる人探しに行くで。

あっこに町見えるやん。あっこ行こ」


 討伐に来ていたタケシは

戦意喪失して大人しくなってる

ゴブリンチーフを見て思い出した。


タケシ

「!そうや!討伐するモンスターな、

殺さずに生け捕りにして連れ帰ったらな、

賞金倍になんねん!こいつこのまま

町まで連れて帰ろうや!」

オカン

「ホンマかいなそらええわ。

ちょっとアンタ!一緒に行くでえ!」

ゴブリンチーフ

「ウウ……」


 タケシの横にオカン、

そして後ろにオカンが説教して

連れて来させたゴブリンチーフ、

異様な光景でタケシ達は街へと歩く。

 

 オカンがこんな風にモンスターを

無傷で捕まえたら賞金が倍になる

現世に戻る気は無いがオカンを帰す為に

ゲートを探す事に協力しよう


 そう思ってタケシは暫く

オカンと行動を共にしようと考える。

 タケシ達は街へと歩き続ける。


オカン

「いや~しかし遠いなー

阪急電車は無いんかいな」

タケシ

「あるか!そんなもん!」


 タケシとオカンの旅が

今始まったのであった!


つづく

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