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第十四話 オカンとケルベロス2

 日も沈んだ頃、タケシとオカンは

岩山へ辿り着いた。

二人は周囲を探索し、

ケルベロスを探す。


タケシ

「おらへんなー、デカいんやったら

目立つと思うんやけどなー」


 その時、岩山の上の方から

叫び声が聞こえた。


グオオオオオ!


タケシ

「何や!?」


 直後、黒い巨体がタケシとオカンの前に

飛び降りて来た。

3つの顔、巨大な狂犬、ケルベロスが

二人の前に現れた!

タケシは剣を構えケルベロスに斬り掛かる!


タケシ

「死ねー!」


ブワ!


ケルベロスはタケシの攻撃を避け爪で

タケシに襲い掛かる!


ギーン!


タケシ

「うわー!」


 タケシは剣で防ぐが、その威力は凄まじく

タケシは剣で防いだまま吹っ飛ばされた。


タケシ

「アカン!懐に入らな!」


 タケシはキマイラとの戦いの時のように

ケルベロスの体の下に

潜り込もうと走り出す。

だがケルベロスの3つの顔が嚙みついて

攻撃して来た。

タケシは剣を振り回して

噛みつかれないように防ぐ事しか

出来ずにいた。


オカン

「アンタ!犬の弱点は首根っこやで!

そこ掴んだら犬大人しくなるんやで!

首根っこ狙いー!」

タケシ

「そんなん無理やって届かへんやん!」

オカン

「アンタ若いんやから何とかしい!」


 タケシはオカンに無茶ブリされてる間も

剣でケルベロスの攻撃に応戦する。

ケルベロスの前脚の重い一撃がタケシへ

襲い掛かる!


ギーン!


タケシ

「しまった!」


 攻撃を防いだタケシの剣は

勢いに負け、タケシの手から離れ

ふき飛んで行ってしまった。


ウガアアアア!


 ケルベロスの噛みつきが

タケシに襲い掛かる!


タケシ

「ヤバーい!」


ズシーーン!


タケシ

「!?」


 直後、

ケルベロスの巨体はふき飛んでいた。

タケシの目の前には体当たりで

ケルベロスを吹き飛ばした

ベヒーモスが居た。


タケシ

「ベヒーモス!来てくれたんか!」

ベヒーモス

「我の力、お前達になら貸してやろう!」


 ケルベロスは立ち上がり、

ベヒーモスと睨み合う。


ケルベロス

「グオオオオオオ!」

ベヒーモス

「ウガアアアアアア!」


ゴガ! バギ! ドガ!


 巨大モンスター同士の戦いが始まった!

タケシはあまりの迫力に

何も出来ずにいる。


オカン

「アンタ、これ使いーー!」


 オカンはタケシに何かを投げ渡した。


タケシ

「何やこれ!?」

オカン

「ワウちゅーるやないの!」

タケシ

「ワウちゅーる!?確かに効きそうや!

でもあんだけデカかったら

口に入れられへんで」


 タケシはベヒーモスに大声で言う。


タケシ

「ベヒーモス!何とかして

そいつひっくり返してくれ!」


 タケシの声を聞いたベヒーモスは

ケルベロスの真ん中の顔に下から

強烈なアッパーを喰らわせた!


ドガ!


グオオオオ!


 ケルベロスはアッパーを喰らい

後ろに倒れ込んだ。

ケルベロスの口がワウちゅーるを投げれば

届きそうな距離にまで近づいた。

タケシは急いで駆け付け

ケルベロスの真ん中の顔の口に

ワウちゅーるを投げ入れた。


バク、モグモグ……


 起き上がったケルベロスは

ワウちゅーるがおいしいのか

動かずに隙だらけになっている。


タケシ

「今やー!ベヒーモス!首根っこやー!」


 ベヒーモスはケルベロスの真ん中の顔の

首根っこに嚙みついた!


ガブ!


ケルベロス

「グエ!……」


 ケルベロスは弱点を押さえられ

呼吸も苦しくなったのか、

途端に大人しくなった。


タケシ

「そうや!ベヒーモス!

そのまま空飛んで町まで運んでくれ!」


バサ、バサ、


 ベヒーモスはそのままコウモリの羽を

羽ばたかせ空に舞い、

ゆっくり町へと飛んで行った。


タケシ

「よっしゃ!オカン追いかけるで!」


 タケシとオカンはママチャリで

ケロべロスの首根っこに噛みついたまま

飛んでいるベヒーモスを追いかける。

 町が見えて来た時、タケシが

ベヒーモスに大声で言った。


タケシ

「ベヒーモスー!もっと上まで飛んで

高い所から町の前でケルベロス

落としてくれへんー?」


 それを聞いたベヒーモスは更に空高く

舞い上がって行く。

町の入口前でベヒーモスはケルベロスの

首を噛んでる口を放し、空高くから

ケルベロスを地面へと落とした。


ズシーーーーン!!


 落下の衝撃で大ダメージを受けたのか

ケロべロスは動けずに苦しんでいる。


 タケシはケルベロスの状態を確認した。


タケシ

「生きてるわ!ベヒーモスありがとうなー

バイバーイ」


 ベヒーモスは飛び去って行った。


 オカンは町の人を呼びに行った。


オカン

「男の人呼んでー!


男の人呼んでーー!


おーーとこの人呼んでーーー!


おーーーーーーとこの人呼んでーーー!


おーーーーーーーーーーとこの人

呼んでーーーーーーー!」


 ケルベロスが空から降って来た衝撃音で

町は大騒ぎであった。町の男達が

一気に駆け付け、瞬く間に

ケルベロスの捕獲が始まり、

ケルベロスは生け捕りにされた。

 タケシのそばにギルド長が近づき

声をかける。


ギルド長

「やったなタケシ、討伐四天王の

最強モンスター、ケルベロスを

生け捕りにしたんだな、おまえが」

タケシ

「そうやねん、任してえや」

ギルド長

「やっぱおまえ凄えぜ!

倍の賞金、用意してるからな!」


 その時、周囲の人達から少しずつ

拍手が起こった。


パチパチパチパチ……


 皆タケシとオカンを称えていた。

ケルベロスを生け捕りにするという

偉業を成し遂げた二人は

町の人達からの温かい拍手に

包まれたのであった。


つづく

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