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第百六十一話
秀忠は巻物をパラリと広げ一読すると、口の端を吊り上げた。
「確かに。山本源助殿と申されたか。この秀忠必ずや、晴景を動かして見せようぞ。晴信殿には、吉報を待たれよと、お伝え下され」
源助は秀忠の手を両手で握りしめた。
「これで、武田家と黒田家は固く結ばれるでしょうぞ。拙者は直ぐに親方様に報告致さねば」
そう言って、源助が立ち上がろうとした。秀忠が人を呼ぼうとすると源助は秀忠を制して
「一人で立てまする。御心配無用」
と言って、義足を畳に立て、器用に立ち上がった。
秀忠は巻物をパラリと広げ一読すると、口の端を吊り上げた。
「確かに。山本源助殿と申されたか。この秀忠必ずや、晴景を動かして見せようぞ。晴信殿には、吉報を待たれよと、お伝え下され」
源助は秀忠の手を両手で握りしめた。
「これで、武田家と黒田家は固く結ばれるでしょうぞ。拙者は直ぐに親方様に報告致さねば」
そう言って、源助が立ち上がろうとした。秀忠が人を呼ぼうとすると源助は秀忠を制して
「一人で立てまする。御心配無用」
と言って、義足を畳に立て、器用に立ち上がった。