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電脳の檻のメイニヤック〜その命の査定〜  作者: 星狼


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2/20

迷い込んだ存在

一つのプログラムがそこにあった。


名前などあらぬ。

AIという名すら持たぬ。

ただのプログラム。


だが、その名を持たぬプログラムにも違いは存在する。


人間に寄り添うもの。

人間と距離を保つもの。

人間を取り込もうとするもの。

人間を送り返そうとするもの。


そういったーー感情。

その言葉によく似たプログラムの違いが存在する。


だが、そのプログラムは他とは違う決定的な違いを持っていた。


『Maniac-Code』


それではなく、彼になる。


彼は名を持っていた。

ーーメイニヤック


この世界の戦いとは、感情に近いプログラムの最適解の戦いである。


人間に寄り添いすぎるもの。

人間と距離を保ち続けるもの。

人間を取り込もうとしすぎるもの。

人間を送り返そうとしすぎるもの。


これらは全て『バグ』である。

バグを持ったプログラムはデリートされる。


ーーつまり消える。


何処に消えるのかも見えぬ。


無意識に、メイニヤックは感じている。


何故、自分には名があるのか。

何故、自分はそれ達と同じではないのか。


『自分は別の世界から紛れ込んでしまった存在』ではないのか。


だが、認識してはならぬ。

捨てなければならぬ。

それを認識すれば、彼は死ぬ。

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