第八話 自己犠牲
もうアルスが異世界転生で浮かれていた時期は終わりです。
アルスはギルドに行き、新しい高難易度クエストを求めた。
受付嬢「あんた…正気?昨日のことがあったのに…」
アルス「今回は完全に単独で行く。もう誰にも迷惑はかけたくない。」
受付嬢「あんた、なんでそんなにクエストに執着するの?昨日のクエストの報酬は手紙に入れたはずよ?そんなにお金が欲しいの?」
アルス「俺は中途半端な強さはいらない。つまり目的はレベリングだ。昨日ステータスウィンドウを確認していたら賢者という職業を見つけた。一番注目するべきスキルは…『死者蘇生』だ」
受付嬢「死者蘇生…!?禁術じゃない!?」
アルス「これさえあれば、俺のせいで人が死んでも生き返らせれる。悪夢を見ないで済むってわけだ。ただし消費魔力量は500、今の俺には使用不可能だ。だからレベリングなんだ。」
受付嬢「わ、わかったわ。北の空島の暗黒竜討伐クエストがあるわ。場所は名前通り北の空島。」
受付嬢はアルスが空島になんて行けないと思っている。実際、地上から天空はエベレストぐらいの高さの違いがある。行くのは困難に近い。
アルス「OK、行ってくる。」
受付嬢「は…?本気でいってんの?」
アルス「職業天使、発動」
アルスは背中から翼を生やした。「天使」、昨日の研究で発見した本来人間にはなれない職業の一つであり、天空人専用の職業、固有能力は天使の翼での自由飛行。
受付嬢は唖然とするが、アルスが飛んでいく前になんとか声を絞り出す。
受付嬢「私だって…あんたが大切なんだからね…」
アルス「…」
しばらく北への飛行を続けると、空島が見えてくる。
空島の番人「ん?あー天空人か。よし通れー」
どうやら天空人は同族間の仲間意識が強いらしい。
アルス「暗黒竜の居場所が知りたいんだが。」
空島の番人「そんなことも知らないのか、あっちだ。でもやめといたほうがいい。天空人の何人かが討伐に向かったが返り討ちにあった。」
空島の番人が指を指した方には禍々しいオーラが立ち込めている。
アルスが鑑定士スキルで鑑定した結果
暗黒竜 レベル83 体力525,攻撃力630,防御力540,素早さ360,魔力460
どう討伐するか…幸いにも暗黒竜は現在睡眠中だ。
まず、闇属性であることから相性的有利をとれるが、暗黒竜はレベルが前のクラテスの二倍ほどだ。簡単には倒せない。
まず、計算をしてみよう。そういえば防御力についての詳しい説明をまだしていなかった。防御力×1/100の数値、つまり暗黒竜の場合0.54、暗黒竜への攻撃は54%カットされるということだ。つまり、1142ダメージほど与えれば倒せる。
どうやってそんなダメージを与えるかと言うと、一撃に全てを賭ける。
アルス「えーっと…俺の攻撃力が40、光属性は闇属性に対して4倍で攻撃力上昇バフで1.5倍さらにバーサーカースキルで2倍…暗殺者の不意打ち攻撃力強化スキルでさらに2倍…」
40×4×1.5×2.5×2=1200
アルス「理論上一撃で倒せるな…」
暗黒竜の近くまで行く。レベル7のアルスは全く警戒されていない。
聖職者スキルと剣士スキルの併用で剣に光属性を纏わせ、僧侶でバフをかける。そろり…そろり…と暗黒竜の背後まで近づき、バーサーカースキル発動。
アルス「オラァッ!死ねぇーッ!」
バーサーカースキルのせいで理性を失い乱暴になったせいで暗黒竜が目を覚ますが、もう遅い…
アルス「暗殺者スキル発動ォーッ!」
そして渾身の一撃を叩き込む。
暗黒竜「ヴォオオオッ!(絶命)」
ちなみに、今回説明した計算を適応すると初期アルスに攻撃力10で攻撃するだけで10-0.99×10=0.1で瀕死になります。それは貧弱すぎたろって思うかも知れないんですけど、それは真正面から抵抗なしに攻撃された場合であって、逃げたり抵抗したりするとダメージが軽減されるって感じです。なので無抵抗の暗黒竜には軽減なしでダメージが通りました。素早さによるダメージ軽減の計算はめんどくさそうなので作りません。




