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竜族族長の娘  作者: 五月雨 アルト
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厳格な研究者













 朝食を食べ終え、私とアシュリー兄さん、ノア兄さん、そしてグラーシアさんとその従者さんと一緒に魔化学研究所に向かいました。




 移動手段は電気自動車の様なもので、電気の代わりに魔力で補うことも可能と言う乗り物でした。......ただ、この車はあまり乗り心地がよくありません。と言うのも、私が見る限り、揺れ防止の為なのか、大量に積まれたクッションのせいだと思います。座っている時や寝ているときって、柔らかすぎると逆に疲れるときありませんか? ベットの固さなどがその例だと思います。




 それに、この車の椅子、見たところソファー等によく使われてるバネがない見たいです。見たところ普通の綿が詰まっているだけのものです。これじゃあ揺れたときとかお尻が痛くなっちゃいますよ。後で対策を考えてみましょう。

 私が内心で、そんな車へのダメ出しをしている間に、兄達もこの車の話をし始めました。






「ーーこの車、魔化学製品の新作の物ですよね」


「えぇ! そうですの! 我が国の研究者が発明した高級移動道具ですのよ。移動用転送魔方陣はきちんとした手続きを必要と致しますが、この乗り物はそれを必要といたしませんの!」



「......ふぅん、でも、事故なんかが増えそうだね、それにどの道ならこの乗り物が通れるかとか考えるのが大変そう......」



 ノア兄さんのそんな批判的な台詞でも、グラーシアさんは笑顔で説明を続けます。



「常に立地なども新しいものに変わりますし、移動も全自動で安全です! 特殊な電磁波で生物反応もキャッチできますので、人を引く心配もありませんわ!」


「それは素晴らしいね。でも、此方が気を付けても、彼方側が突進してきたり、飛び出してきた時はどうにもならなそうだね?」


「ーーそれは、確かに検討中ですが......ですがこの乗り物は確かに画期的な世界器具に成ること間違いありませんわ!」


「そう、それは頑張ってね」






 アシュリー兄さんの言葉に、ちょっと食いぎみに返すグラーシアさん。そしてまた、それにアシュリー兄さんは笑顔で返えす......表面上は。何だかとてつもない不穏な空気が辺りを漂い始め、私はとてもひやひやしています。兄さんもうちょっと言葉をオブラートに包んで!!

 私でさえ心の中に止めているんですよ!?







 そんな内心狼狽えている私の内情を察したのか、タイミングよく研究所へ辿り着きました。




 研究所の前には、やはり王族からの御客様だからか、研究所の扉の前には研究者さんがずらりと横一列に並び、とても圧巻でした。さらに、私達が車の扉から出ると、その方々は一声にザッと頭を下げ歓迎を示してくださいます。まるで大統領が来日した日本の様ですね。





「ようこそお出でくださいました。私は各ブロック長のマレリナというものです。本日の皆様のご来館を、この館内一同心より御待ちしておりました。」





 そう言いながら丁寧に頭を下げるのは、如何にも博学そうな見た目の赤い眼鏡を着けた女性でした。そしてその1歩前に出て同じように丁寧に深く頭を下げる女性は、マレリナさんとは違い、厳格な雰囲気を醸し出しています。その人は、見た目的に40代後半程の様に見えますが、耳の尖りを見る限り、エルフだと思います。きっとかなりの年長者ですね。





「初めまして、私は館長補佐のシラサギと言うものです。ただいま館長は御依頼された魔化学道具の最終検査をしております。皆様をお出迎いできないことを大層嘆いておられましたよ。さぁ、中へどうぞお入りください。館長が研究室で首を長くして御待ちに成っておられる筈です」






 そういってシラサギさんは私達を研究室へ案内してくださります。







 ーーが、歩き始めた私達の後を、横一列に並んでいた研究者達が、ぞろぞろと後を付いてくるのがとても怖いのですが、これはどうすれば良いでしょうか?............

















総合ptが800ptを越えました!

やったー!とても嬉しいです。ありがとうございます!!

感想&指摘コメントもとても嬉しく、とても助かります。ありがとうございます!

これからも気合いを入れて竜族族長の娘を書かせていただきます!

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