いきょーと
「ーーレイミア......レイミアは僕達の母の母。つまり祖母が人間であることは聞いているね?」
「......まぁ」
そう、私は1度前にもちらっと話した通り、私の祖母は人間で、その娘の母は人間とエルフのハーフ。そしてその子供である私と兄達は人間とエルフと竜人のクオーターなのです。あ、でもこの場合竜人のハーフで人間とエルフのクオーター? .........まぁ、今はそこら辺はどうでもよいので置いておきましょう。
それにしても、お祖母ちゃんが人間だからって、一体何が関係あるのでしょうか......?
私が内心そんなぽけ~っとしたことを考えている間も、アシュリー兄さんは真剣な顔を崩すことなく話続ける。あ、私も一応真剣そうな顔をしてますよ? 流石にこの場でアホな顔をしてたらKY過ぎてヤバイですからね。色々と。
「その......この話は本来直接本人に聞くのが一番なのだけど、少し僕の方から話させてもらうね」
そう前置きをして私の瞳を見つめながら、厭に意味深に話を途切れさせると、1度大きく深呼吸をしてからまた話し出した。え、この話ってやっぱりちょっとシリアスなやつですか? え......
「実はね、僕らのお婆様は若い頃、他の者より身体が強くなかったらしいんだ。けれど、自分に何かできることは無いかと探し回ったらしい。」
あーなんか私頃は~のところは酒の席で話してた気がします。偉いですよねお婆様は。私なら病弱合法引きニートになって堕落生活まっしぐらですよ。えぇ。
「そして、ある日自動施設を兼ね揃えている国立の有名な協会に訪れたらしいんだ。そこでお婆様は孤児の子供たちとふれあい。その内協会に寄贈されている子供用絵本を読み聞かせ等しに通うようになったらしい。」
おぉ! 流石に孫娘にゲロ甘なMyグランマ。子供好きは前からでしたか。それにしても継続して通うのは本当に凄いですね。私なら1ヶ月もたないに掛けます。
「けど、協会に寄贈されている絵本は種類がとても少く、直ぐに子供は飽き始めたとか。」
あー子供は様々なことに興味を示すので飽きっぽい子が必然的に多いのですよね......
「けど、買うにしても当時は子供用の絵本はとても少く、あったとしても少し内容の難しい物になってしまったらしい」
あーなんか、未だに人間感覚で話を進めそうになりますが、そうですよね。おばあさまの当時って何百年前の話なんでしょうかね。途方も無さすぎでしょう.....兎に角、数百年にしても。子供向けの絵本なんて高が知れてますよね。いや、この世界の数百年前がどんな感じなのか全然知りませんが。
「そこで、お婆様は御自分で絵本の代わりに、紙芝居と言うか物を作り、子供に読み聞かせたらしい」
あー。そう言えば昔、私も紙芝居を読んで貰ったことがありましたね。懐かしいです。
ーーって、此処までのんびり聞いてましたが、これって何処のシーンに宗教と関係があるんですかね? このままじゃお祖母ちゃん偉い! 優しい! と言うほのぼの話で終りません? あれ?
「お婆様は様々な種類の紙芝居をお描きに成ったらしい。小さな女の子の冒険のお話、お使いのお話、人が動物に成ってしまうお話......どんどん描き進めるなかで、お婆様は神が登場してくる話を描いたそうだ」
あ、此処でやっと話が繋がるのですね......
長すぎて弱冠飽き始めてましたよ。
「だが、そのお話には問題があったらしい」
「問題?」
「そう、問題......当時、お婆様の暮らしていた集落では、自然の中には様々な神が宿っていると言われていたらしい。そして、そんな様々な神がいて、人々を見守っていると信じていたお婆様は、他の集落に行ったときもその神様の話を描いた紙芝居を読み聞かせたらしい。ただ、その神様だけなら何の問題もなかった。問題なのは、その神が魔族助けたことだ。」
「魔族......」
魔族。正式名称は魔法動物混合一族と言うらしいです。何でも獣人と近く、動物の耳を持った生物もいたりするそうです。但し。違うのは、獣の姿をして産まれてくるものも居るそうです。獣の姿をしていても、きちんと知能があり、言葉を発する事ができることから。動物とは違う。獣人とも違う。こうして分別されていった結果、魔族になったとか。
「そう、魔族。当時って魔族と人間は少しいざこざがあってね。全部ではないが仲は良くなかったそうだよ。まぁ。お婆様はその珍しくも魔族とそこそこ仲がよい集落出身だったため、その事をあまりよく考えず描いて読み聞かせてしまった。すると、それを子供と見に来ていた大人が批判をしたそうだよ。そこから話は繋がり、さっきちらりと出た協会まで行ってしまったらしい」
「? ちょっと待って」
「どうしたの?」
「話の腰を折ってごめんなさい。あの、アシュリー兄さんが言う協会って協力する会と書いて協会? それとも教える会と書いて教会?」
そう、ここなのだ。私が疑問に思ったところは。
そもそも、協会とは何かのために会員が協力して維持する会のことです。兄さんの話だと協会と言うより、前世で言う所の教会です。だって、孤児の生活補助はともかく、宗教関連への批判? の話ががそこに行くってなんか変じゃないですか?
「協力する会の方だよ。人々は国の他に、小さな国のようなものを作っていたらしい。......ごめんね、ここら辺はあまり詳しくないから今度お婆様に直接聞いて」
「あ、うん」
要するに小さな国のようなものって日本で言う所の【県】でしょうか? 何にしても1度お祖母ちゃんに聞いてみましょう。
「それで、話を戻すけど、その協会は話を聞いてお婆様の所へ直ぐに来たらしい。そこでよくわからない言葉を言われた後にその集落を追放されたらしい、ちなみに、そのあとたどり着いたエルフの国でお婆様はお祖父様と出逢ったとか......あ、此処はどうでもいいか......」
アシュリー兄さん、お祖母ちゃんが可哀想だからどうでもいいとか言わないであげてください......と言うかそのよくわからない言葉ってなんなんでしょう? 聞いてみますか、
「ちなみに、そのよくわからない言葉とは?」
「えっと......確か【いきょーと】?とかだった筈......ごめんね。これもお婆様に聞いてくれる? 人間学にはあまり詳しくないんだ」
そう言いながらショボンっとするアシュリー兄さんは凄く可愛かったです。
ってそんなことどうでもいいです!!
いきょーとって異教徒ですか!? 宗教が無いのに異教徒があるってなんか変じゃないですか? それにお祖母ちゃんはよくわからない言葉って言ってるし......その言葉を発した人、かなり怪しいですね............
「そうですか、わかりました。話してくれてありがとう。今度お婆様にきいてみる」
「うん、そうして」
「あ......レイミア、そろそろ閉館時間......そろそろ、城に帰ろう」
「うん」
暫く黙ってアシュリー兄さんの話を聞いていたノア兄さんにそう唯されて、私たちは城へ戻りました。......そう言えばグラーシアさんも全然話してませんね。どうしたんでしょうか?
すみません昨日更新しようと書いてた小説が消えたため、力尽きて寝てしまいました......本当にすみません......




