優しさでできた薬
ちょっと宗教の話がでます。にわか知識です。無理な人はスルーをおすすめします。
遂に! 遂にやって来ましたよイザート国立図書館!! ここには世界中の本が集まると言う世界規模の大図書館です。今回私が此処に来たのはある二つのジャンルの本を探すためです。
その一つは、魔法、科学の歴史にまつわるものです。と言うのも、この世界にはありとあらゆる物が存在しているようなのですが、それにはかなりの斑があるようなのです。まぁ、これは電話の件でわかっていることなのですがね。
そこで私は私なりに考えてみました。魔法は魔法で何処まで可能なのか、科学はどのくらい生まれているのか、進化しているのか。それを魔化学という1つのジャンルとして考えるのではなく、一つ一つバラバラな物として考えて見てはどうか、と............
と言うのも、私の育った前の世界には魔法という物がなく、当然魔化学なんてものは存在してませんでした。故に、私は魔法なら魔法、化学なら科学で、1つの纏まりとして考えた方が理解しやすいのではないかと思いました。魔化学を理解するならその基礎となる魔法と化学を理解しなければ無理と言うことですね。
さて、1つ目が魔法と化学の本という訳でしたが、二つ目は正直此処にあるという確証はありません。何故かというと、私が探している二つ目のジャンルの本が、所謂宗教関連の物なのです。
私はこの世界に転生という形で産まれてきたのですが。そもそも、転生という疑念は、ヒンドゥー教や仏教、(輪廻転生観が存在しないイスラム教においても、アラウィー派やドゥルーズ派等は輪廻転生の考え方を持つ。)を中心として広く知られていますが、輪廻転生、転生輪廻、六道輪廻等と、名前は多少変わってくるものの、同じような意味を持つ物が大半なのですが、少しずつ変わってくるようです。例えば、ある宗教では人は死んだら記憶をリセットされ、また人へ転生すると言い、またあるところでは生きとし、生けるものの全てに生まれ変わるという。
先程少し名前を出した六道輪廻という物は少し......なのでしょうか? 違うらしいです。死んだあと六つの世界の内の何れかに行くという意味では同じなのかもしれませんが、1節では六道輪廻は死後ではなく現在を現しているとか。詳しいことは高校時代に取った倫理の授業内容だったので、あまりよく覚えてないのですが、ざっくり言えば、激しい怒りは地獄、安らぎの心は天国、みたいな物だったような......違うような......と、とにかく、これらの宗教関連を探してみれば今の私とにたような前例があるかもしれません。そもそもこの世界に宗教という物があるかわかりませんが、よく神だの女神だのという単語は聞こえるので無いことはないと思います。根気よく探してみましょう。
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「レイミア、レイミアは何の本を探しに来たんだい?」
「......探すの手伝う」
おお! 流石我が兄。とても妹に優しいです。でも、魔法と化学の本ならいざ知らず、あるかもわからない宗教関連の本を探させるわけにはいきませんね。ここは兄達には馴染み深い、魔法の歴史について詳しく書かれている本を探してもらいましょう。化学はわかりませんが、アシュリー兄さんは確か魔法が得意だったはずです。もしかしたら解りやすいものを知っているかもしれませんしね。ぜひお願いします。
「ありがとう。......それじゃあ、魔法の歴史について詳しく載っている本を探してもらえる?」
「魔法の......?」
「魔化学ではなくて?」
兄二人はとても不思議そうな顔をしています。まぁそうですよね。私は今まで電話等の開発で、魔法単体ではなく魔化学に触れていたので今更だと考えているのでしょうね。
「そう、魔法について。魔化学をやる上で、基礎を整える必要があると思ったので、魔法は魔法で、化学は化学で、その一つ一つをきちんと理解してみようかと思って......」
「基礎を......理解?......」
「成る程......流石僕のレイミア! なんて賢い妹なんだ!」
「え......」
なんか久々にアシュリー兄さんが暴走した気がします。止めて! ここ公共の場だから! 止めて! ここ私語厳禁の神聖なる図書館だから!!
そんな私の心の叫びを知ってか知らずか、アシュリー兄さんとノア兄さんは二人して魔法と化学のコーナーに走っていってしまいました。だからここ図書館ですよ!? 走ったら駄目なんですよ!!
............なんだか胃が痛いような気がします。誰か、優しさでできた胃薬を下さい............




