案内
「今日はもう街に繰り出すには遅い時間なため、城内だけで止めておいて欲しい。ーーあぁ、それから夕飯があと一時間程で準備が終わる。食堂で取るつもりなのだが、疲れているようなら部屋に準備させるが......」
「どうする? レイミア」
そう言いながら私の目を見るアシュリー兄さんに提案です。
ノア兄さんにも聞きませんか!?
わたしに聞いてくださるのは大変嬉しいのですが、私はアシュリー兄さんに乗っていただけなので兎も角として、空を飛んでいたノア兄さんは疲れているんですから私よりノア兄さんに聞いてあげてくださいよ...... え? 私が居る部屋で食べる? ......そうですか。
「イリン様、御気遣いありがとうございます。ですが私は大丈夫ですので是非食堂でお願いします」
「そうか、では1時間後に食堂に案内させよう。それまでは......グラーシア、お前はお三方に城を案内して差し上げろ」
「任せて!」
「ちゃんと1時間後に間に合うように食堂へ向かうのだぞ」
「わかってるわよ!」
「......はぁ、お前のそのふざけた話し方を聞いていると不安しか残らんわ。では頼んだぞ」
「もう癖なんだから仕方ないでしょ! ーーそれじゃあ行きましょうか」
「お願いします」
米神に右手を添えて、まるで頭が痛いとでも言うように私達を送り出したイリン様に背を向け、グラーシアさんは先頭を歩き出します。まぁ、ここの王様なのにため口を使われてたら確かに不安しか残りませんよね......一応私はこの世界では御偉いさんの分類ですし、言葉遣い等でいちゃもんつけられないかひやひやしますよね。わかりますよその気持ち。わたしも前世で部下の言葉遣いには何度も冷や汗を流したことか......まぁ言葉遣いは良くなくても決して悪い子ではなく、人の懐に入り込むのがとても上手い子だったので割と上手くやっていました。まぁ、それでもたまに御客さんに言われていたようですがね。きっとグラーシアさんもそんな人なのかもしれませんね。だって、イリンさんも本気で言葉遣いを咎めていませんもん。馴れもあるのでしょうが、きっとグラーシアさんが憎めないキャラなのもあると思います。
「ここがレイミア様の客室ですわ。ここから右がノア様で、左がアシュリー様のお部屋になっているそうです。使用人によりますともうすでに荷物は運ばれているとか。一応なかに入って確認していただけますか?」
グラーシアさんはそういって私達にそれぞれの部屋の鍵を渡してくれます。その鍵を受け取り私達は各自の部屋に入り、中を確認します。部屋に入ると中は大分広くなっていて、まるでアラビアンホテルのスイートルームの用です。扉を開けてすぐはちょっとしたリビングのようになっていて、お茶などを入れられるような設備がついています。そこから二つ目の部屋は寝室に成っていて、ベットの近くには小さな魔科学具の冷蔵庫があり、その近くには私の荷物も置いてありました。私はそれを確認すると一応中身を確認するために鞄に手を伸ばすと、何やらその鞄に違和感を感じます。確かにその鞄は自分のものなのに何かが変な気がするのです。何でしょうか......?
「レイミア、確認は終わったかい?」
「部屋、入っていい?......」
どうやら私がもたもたとしている間に、二人はさっさと荷物確認を終えたみたいです。私は寝室から少し大きめの声を出して部屋へ入る許可を出しました。
砂漠=アラビアンという固定観念が私にはありました......アラビアン以外の他のイメージって何があるんでしょうかね?




