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竜族族長の娘  作者: 五月雨 アルト
53/114

犯人

予約投稿です。


アリスくん視点です。






 今日はレイミアちゃんと商店街まで、おやつを買いに来た。レイミアちゃんの御父様であるルイ様やレイミアちゃんの御兄様達は、本当は行かせたくなかったらしいけれど、レイミアちゃんの数少ないお願いに勝てなかったみたい。でも心配で高性能変身魔法を使ってレイミアちゃんの周りを張り込んでいた。




(まぁ、言わなくても、レイミアちゃんは気が付いていた見たいだけとね。)




 こんなにレイミアちゃんの家族が過保護になるのはそれなりの理由があるんだ。今回僕がレイミアちゃんと御使いに行くに当たってその事を話されていた。





 何でも、偽の身分証明書を提示した者を、レジェント地方への侵入を許してしまったらしいんだ。そいつは多分もう変身して隠れてしまっているだろうから、それらしいやつが近くに居たら直に伝えろって言われている。





 万が一、レイミアちゃんに害を成す様なことがあれば大変だから僕は二つ返事で反した。






 商店街に来て、竜族の里にしては観光客が多い中、レイミアちゃんと手頃な店の中に入った。お菓子コーナーに来て5分、レイミアちゃんが辺りを見回していることに僕は気が付いた。




 辺りにいた店員に化けているアシュリー様にアイコンタクトを送ったあと、レイミアちゃんに話しかけた。







「レイミアちゃん? どうしたの? 食べたいの無いの?」


「ううん、なんか最近お客さんが多い......あ......」








 レイミアちゃんはそう言うと、一人の男性を見て止まった。その事にたいして僕は、レイミアちゃんの視線の先に居る男に視線を向けて、何がレイミアちゃんの気を引いているのか探った。





 するとどうだろう、その男の背中のシャツが捲れているじゃないか! しかもその位置は変身をすることができるコーン族の尻尾の位置と一致している。もしかしたらレイミアちゃんはあの男の人が、今回不法侵入をした犯人だと言いたいのかもしれない。だって、竜族の里は観光客の変身は誘拐防止のために固く禁じられているんだ。もし疚しい思いのないコーン族の者なら尻尾や耳などを表に出しているはずだ。





 だから僕は思いきってレイミアちゃんに聞いてみた。








「......あの人が気になるの?」


「うん......まぁ、1度見付けちゃうと見て見ぬふりできないよね......」









 やっぱり、レイミアちゃんは犯人を見つけたんだ!! しかも面倒事に巻き込まれるかもしれないのに、見て見ぬふりができないなんて......!!




「!......じゃあ、僕に任せて!!」





 僕はレイミアちゃんにそう告げると、近くに居た店員に化けたアシュリー様にこの事を告げに走った。
















********************


















「アシュリー様!」


「レイミアに何かあったのか?!」


「いえ、そうではなくて、レイミアちゃんが今回の犯人を見付けました!」


「何だって? どうしてまた、そんなことに......」


「実は......」





 僕は事の経緯をざっと説明した。






「確かに臭いな......それにレイミアが見付けたんだ。まず間違いは無いだろう」


「はい! だから......」


「あの男のことは此方に任せておいて。アリスはレイミアを邸に無事に送り届けてくれ」








 そう僕に指示したアシュリー様に僕は頷くとレイミアちゃんの下へ急いで戻った。







「もう大丈夫だよ! レイミアちゃんよく見つけられたね! 僕わからなかったよ」


「そう? 結構目立ってたとおもうけど......」







 あんなに少しのヒントを見逃さないなんて......!! しかもレイミアちゃんにはとても目立って見えていたらしい。なんて観察眼なんだ!







「~~っ!! やっぱり、レイミアちゃんは凄いや......」


「? 何かいった?」


「んーん、何でもないよ! 早くお菓子買いにいこう?」


「うん」









 このあと、このときに捕まった男が不法侵入をした犯人だと確定したと、アシュリー様に伝えられ、僕はますますレイミアちゃんを尊敬するようになった。







 やっぱりレイミアちゃんは凄い!!















どうしてこうなった。

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