未定 2
外階段の破裂事故の原因は些細なミスが重なって起きたらしいが、最初の段階から『このくらいなら大丈夫じゃない?』の積み重ねが、最悪の結果を招いたようだ。
『プラスター工房ムラオカ』の仕事に問題があったわけではないが、昼過ぎに現場に戻って来た龍太の顔は冴えなかった。
それでもマンションの現場は仕事が多く、龍太は館と一緒に最上階からベランダの下地をしている。
千香良も黙々と作業を続けている。
すると、スマホが「チコン」。
千香良は、近くに人に目がないのを確認すると、スマホを開く。
なんと、ラインのメッセージは星谷から。
けれども、嬉しいよりも驚きばかりが先に立つ。
【今日、仕事が終わったら、向江と飲みに行くんだけど、相葉さんも来られない】
向江はもう1人の丁稚。
お座なりの仕事で、階段の破裂事故を引き起こしてしまった、張本人だ。
星谷とは出掛けたいが……
向江に対して変な顔をしてしまいそうだ。
けれども、折角のお誘いを無駄にするのも勿体ない。
【OKです。何時に何処ですか?】
【後ほど、場所の地図と時間は送ります】
千香良は、内心ではウキウキとしているが何食わぬ顔で仕事に戻る。
そしてPM4時に現場を後にする頃には、龍太も普段と変わりないく、何事もなかったように1日の仕事が終わった。
「龍兄……今日、星谷さんに、向江さんと飲みに行くけど、一緒にどう……って誘われた」
千香良は帰りの軽バスで、龍太に報告しておいた。
星谷とは、あくまでも仕事上の付き合い。
恋人同士でもあるまいし、龍太に黙っていて、後から知れても、いやらしい。
「そうか……慰め会か……」
「そうなんだ……」
「まぁ……言い訳でも聞いてやれ。そして、千香良は反面教師な」
「そうだね……」
【PM7時。娯楽屋 焼鳥屋です】
星向から送られてきた地図を頼りに、千香良が辿り着いたのは3件並びの、真ん中の店。
引き戸の縄暖簾が掛けてある。
中々の風情に期待も大。
千香良の引き戸を開けた。
すると、やはり……小汚い。
「いらっしゃい」
そして、威勢いい、お出迎え。
見渡すと、L字のカウンターと4人掛のテーブルが4つ。
こじんまり、とした店で、星谷達は直ぐに見つかる。
けれども……
星谷と向江、そして、千香良の知らない女の人が1人いた。
お久しぶりです。
長々と休んでしまいました(゜゜)(。。)ペコッ
読んで下さってありがとうございます。




