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技能五輪 2
今年のクリスマスディナーは、高城の仕事の都合で、例年よりも1週間、早い。
けれども、そのお陰で、此所『鮨処利休』の予約が取れたそうだ。
麻の葉、胡麻、井筒割菱、竜胆、角麻。
組み合わされた技法は息を呑むほど美しい。
個室座敷に通された千香良は、組子細工の引き戸に見惚れていた。
座布団から這い出た千香良は行儀の悪さもお構いなしだ。
そして、高城は無邪気な千香良を微笑ましく見ている。
「榊の仕事だよ」
「えぇ~美々のお兄さん」
(知らなかった……)
確かに榊はフィギュア作家として、マニアの間では有名人。
手先は器用だろうが……
「妹、友達なんだって」
「うん、美々」
そこで「失礼します」と声が掛けられ襖が開く。
千香良は途端に畏まり、居住いを正した。
仲居さんが、おしぼりとドリンクのメニューを持ってきたのだ。
「千香ちゃんは日本酒か?」
「冷たいので、お願いします」
「じゃあ……九平次を冷やで」
「お料理は「華」と伺っていますので……」
そして、手なりで、襖が閉まる。
「美々ちゃんも、修業を始めたみたいだから、榊も少しは楽になるかな……」
聞いていない……
読んで下さってありがとうございます。
コロナ感染しまして……
短くてごめんなさい。




