表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ガテン系の女 2 娯より、楽より、修業中   作者: うらら桜子(旧 咲良ヤヨイ)
19/43

恋をしている場合か? 4


 


 美々は榊工務店の経理と同時に家事も担っている。

 出掛けるとなると、何かと慌ただしいのだろう。

 一心地付いた安堵から、思わず、ぼやいてしまったようだ。


 それにしても唐突だ。

 千香良は当惑も露わに美々を見据えた。

 

「あっ、悪い……聞こえちゃった」


 美々が肩を竦める。

 

「うん……ちょっとビックリしたけど・・・何かあったの?」


 千香良は着たままだったコートを肩から外しながら、問いかける。

 

「まぁ……色々…」


 同じくコートを脱いだ美々はラベンダーのアンサンブル。

 ボタンがパールで品が良い。

  

 けれども、体裁が悪い話しなのだろう。

 背もたれに身体を預け押し黙る。


 同時に水を運んでくるスタッフの姿が目の端に写る。

 黒字の襟元に手毬模様と和を主張した制服だ。

 

 しかし「いらっしゃいませ」と、テーブルにおしぼりと水を置いたスタッフの爪に驚愕。

 

 白地にゴールドのフレンチネイルは撃的な長さ。

 加えて、パールとラインストーンでデコレーション。

 

 何より、メイクが派手で嫌でも凝視してしまう。

 ユニコーンの髪は辛うじて手鞠柄のバンダナで隠されているが、とても、お運びとは思えない。

 

 そして、おざなりにコースの確認をすると、踵を返す。

 

 飲食業は人手不足で採用条件を緩和させている、と聞くが……

 

 アルバイトだろうか愛想が良いとは言い難い。


 美々が後ろ姿に目を呉れた。

 

 付き合いが親密になると本性を目の当たりにする機会が増える。

 何事にもストイックな美々は他人にも厳しく当たりも強い。


「大学生かな?」 


「どうだろう……千香良をライバル視しても勝てないっちゅうの」


 千香良は美々の言葉に苦笑いを返すしかない。


 美々曰く、見た目命の人種は自分よりも優位な存在に敵意を向けるらしい。


 母に借りてきたモノグラムのバッグが癪に障ったのだろうか……

 それとも、ラメ混の白のモヘアが拙かったか?

 

 いずれにしろ、解せない。

 千香良は一介の左官職人にすぎないのに……

 

 それよりも、美々の話が早く聞きたい。

 話の如何によっては星谷の話は出来なくなる。

 千香良は出足を挫かれたのだ。


「で、何があったの?」


「マッチングアプリよ」


 美々の一言に千香良は深い吐息を吐き出した。

 聞かなくても予想がつく。


 千香良は男性が多い環境に身を置いている手前、マッチングアプリについては良からぬ話を耳にする。

 

 所謂、ヤリモクだ。


 次いで眉間に皺が寄る。


(ひょっとしたら……星谷さんも?) 


 どのみち星谷が浮かび上がる千香良だった……

読んで下さってありがとうございます。

相変わらずの遅筆で……御免なさい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ