第56話 勇者預言者に出会う
オオミヤ城の魔法の扉をふたつ開けた、俺とユミコ。
その魔法の扉には、再び鍵がかかる。
この扉を開けるには、また魔法の鍵を持ってこないといけないらしい。
俺はみっつ目の魔法の扉を開ける。
「ほう、流石は勇者ウラワの血を引く者。
ここまで来るとは、たいしたものよ。」
この部屋内の学者風の爺さんが、声をかけてくる。
「いやいや、サカドの街から魔法の鍵を買ってくれば、誰だって来られるでしょ。」
俺はふたつ目の扉でも思った事を、口にする。
だけど爺さんは首をふる。
「並の自称勇者では、サカドの街に辿り着くのもおぼつかん。
イワツキの村で傷を癒やして、そのままリタイアが関の山じゃ。
それにサカドの街に辿り着いても、魔法の鍵屋を見つける事は、素人勇者には難しい。」
爺さんは、一気に喋りたおす。
あさぼら作品では珍しいな。
長文セリフには合いの手を挟んだりするのにな。
「あなた、ミツフタね。預言者のミツフタ。」
俺が疑問を口にする前に、ユミコが口にする。
「いかにも。クマガイどの。」
なんとこの爺さん、ユミコの事を知ってるらしい。
ユミコのフルネームは、クマガイユミコだ。
「なるほど、預言者様は、全てを知ってる訳ね。」
俺は思わずグチってしまう。
ユミコの事も知ってる預言者ミツフタ。
ならば、俺の旅の全容も知ってるはず。
王様には、ではゆけと言われて、放り出された。
旅の情報の情報開示くらいは、して欲しかったぜ。
「ほほほ、それを解明していくのが、旅の醍醐味じゃて。」
とミツフタはニヤける。
いやいや、書いてるヤツが、行き当たりばったりなだけだろ。
「で、預言者ミツフタがこのタイミングで登場する事には、意味があるのよね?」
俺がグチを続ける横で、ユミコが話しを進める。
「そうじゃの、サカドの街を経由して、ここに来たタイミング。
そして、クマガイどのをアドバイザーに加えてしまった勇者ユウタ。
一応これを渡しておくが、今神帝のほこらに行くのは、お勧めせんぞ。」
ミツフタは、何やらアイテムを取り出す。
「懐かしいわね、騎神のいななき。
まさかあなたが持ってたなんてね。」
ユミコが騎神のいななきと称するアイテムを、俺はありがたく頂だいする。
どんな形状なのかは、気にするな。
「で、この騎神のいななき?
どう言った効果があるの?」
俺はそれとなく聞いてみる。
「それは、神帝のほこらに入るのに必要となるアイテムよ。」
とユミコが答えてくれた。
「でも、神帝のほこらに行くなって、どう言う事?」
ユミコはミツフタに聞いてみる。
「それは、行けば分かるとしか、言い様がない。
今は、ムサシの街と城塞都市チチブに行ってみる事をお勧めするぞい。」




