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31. ホープのリーダー


 エビスがスッキリした顔でその場に立っていると、背後から頭に衝撃を受けた。


 バチーン!

「痛ぁ。だ、誰でござるか?」

 エビスが振り向くと、そこには怖い顔をした大悟が立っていた。



 〜〜大悟〜〜


「おい、エビス聞こえるか、おい」


 ちっ、スイッチ入っちゃったみたいだな。急がないと街が吹っ飛ぶぞ


 大悟はスピードを上げ、エビスの元へと急いだ。

 すると、徐々にエビスの反応が近くなり、大悟はついにエビスと由紀がいるビルを視界に捉えた。


「あのビルか?」

 大悟がそう言った瞬間、エビスの闘気炎が膨れ上がる。


 ヤバイ。アイツこんな所で『闘爆』打つつもりか。辺り一面焼け野原になるぞ


 大悟はさらにスピードをあげる。

 そして、大悟がエビス達のいるビルに着いた瞬間、辺りを真っ白な世界が襲った。


 ヤバ、爆発寸前じゃねぇーか


 大悟は両手を前に出し、ビルに結界を張る。

 次の瞬間、極大爆発が結界を襲った。

 

 ドォォォゴォォォーン!


 クソ、十分に魔力を練れなかった。


 ピキッ、ピキッ

 結界にヒビが入り始める。

 そのヒビは徐々に大きくなり、ついに結界は割れてしまう。


 パリーン!

 結界が破れ爆発が外に広がろうとした瞬間、大悟は絶妙なタイミングで再び結界を張り直した。


 あ、危ねぇー


 結界は二重に張ることはできない。

 そのため大悟は結界が破れた場合に備え、魔力を十分に練って、結界を張り直すタイミングを見計らっていた。しかし、そのタイミングは0.00001秒の遅れも許されない至難の業。流石の大悟でも冷や汗をかかされた。


 なんとか爆発に耐えると大悟は結界を解除し、エビス達を探す。

 すると、スッキリした顔で立っているエビスを発見する。


 あのやろぉー、誰のせいで俺がこんな苦労をしたと思ってんだ。1発殴らんと気が治まらん


 大悟はゆっくりとエビスの背後に近づき、頭を強めに叩く。

 

 バチーン!

「痛ぁ。だ、誰でござるか?」

 振り向くエビス


「いやぁー、素晴らしい一撃だったよエビス君。俺が結界を張らないと辺り一面、焼け野原になっちゃうぐらいの」

 大悟は怒った顔をエビスの顔に近づける。


「え、あ、うー、も、申し訳ないでござるぅ。仲間の事となるとどうしても頭に血が上がっちゃうでござるよ」

 体がより一層小さくなるエビス


「はぁー、もういいよ。今回は俺のミスも大きかったから。良く由紀を助けてくれたなエビス、ありがとう」


「だ、大悟殿。ご配慮の程、誠に(かたじけな)く存じます」

 エビスは片膝を地面につけ、頭を下げた。


 大悟は軽く笑う。その時、左足に誰かが抱きついて来た。

 由紀だ。


「大悟さん、御免なさい。私のせいで皆に迷惑かけてしまって」

 由紀は、大粒の涙を溢していた。


 大悟は由紀の頭に手を添える。

「由紀。さっきも言ったけど、今回の件は俺のミスも大きかった。お互い反省して次に生かそうな」


「は、はい」


「よし、それじゃあ帰ろう」

 そう言うと大悟は由紀を持ち上げ、お姫様抱っこをした。


「だ、大悟さん?」

 困惑する由紀


「だって立てないんだろ? 腰抜かしちゃって」


「あ、あうぅー」

 赤面して顔を隠す由紀。


「さぁ、エリ達のところに戻ろう」

 そうして大悟達はエリ達のいるホープの拠点へと向かった。


「あ、御主人様」×2

 即座に大悟を発見するエリとユリ


「ただいま。ここは何事もな」


「ごごごごご御主人様! 何故、お姫様抱っこを」

「私達だってまだされた事ないのに」

 大悟に詰め寄るエリとユリ


「え? なんか腰が抜けちゃったみたいで、立つ事ができなかったから」


「そ、そうですか」

 エリとユリは由紀の方に顔を向ける。

「由紀様、ご無事で何よりです」

「心配しましたよ由紀様」


「2人共ありがとう。大悟さんに私を探してくれてたって聞いたよ。心配かけてごめんね」


 エリとユリは微笑んで返すと再び、大悟の方を向く。


「ご、御主人様、あの、もし、私達が腰を抜かして立てなくなったら同じように抱っこしてくださいますか?」

「わ、私も」

 両手の指を交互に組み、祈るように大悟を見る。


「え? あぁー、まぁーそうだね。2人が同じ状況になったらするかな」


「分かりました。では、今度腰を抜かして見せますので、その時は是非お願いします」

「私も」


 初めて聞いたな、そんな宣言


「そ、それよりも此処の責任者は?」

 誤魔化すように話を変える大悟。


「僕の事かい?」

 大悟が救った男が後ろから現れた。


「あんたが此処の責任者?」


「そうだよ。僕の名前は桐生(きりゅう) 勇巳(いさみ)、ホープのグループリーダーをしているよ」

 桐生 勇巳、28歳。10年前からホープのリーダーを務めている男。


「そ、そうか。俺は佐藤 大悟、よろしく」

「こちらこそよろしく」

 大悟と勇巳は握手をした。


「それで、色々と話したい事があるんだけど、ここは危険だから我々の拠点に行って話さないかい?」


「ここが拠点じゃないのか?」


「ここは臨時の拠点だよ。この辺で活動する時に使ってるんだよ」


「いいのか? よく分からない者達を連れてって」


「確かに君達の事は全く分からない。詮索するなとも言われてるしね。ただ、敵にしちゃいけない人達だと言う事は分かる。だから、なんとか味方に、いや協力関係でも結べればいいと思っているよ」


 なるほどね。まぁー相手の拠点に行くだけだし、こちらに害はないだろう。


「分かった。そちらの話に乗るよ」


「そうかい、良かった」

 勇巳はホッと胸を撫で下ろす。


「それじゃあ、エビスは由紀を連れて拠点に帰っててくれ、美香達が心配してるだろうから。エリとユリは俺と一緒に」


「御意」

「はい、喜んでお供させて頂きます」×2


「こちらはいつでも構わないが、いつ向かう」

 大悟は勇巳の方を向く。


「そうですね、時間も無駄には出来ませんのでこのまま向かっても?」


「構わない」


「それでは、参りましょう。東京一安全な我々の拠点へ」






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