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26. 誘拐


 美沙との探索を終えた次の日の朝。

 大悟は、まだベットで眠りについていた。


「御主人様。朝ですよ、起きてください」


「んー、ん、おはようエリ」


「おはようございます御主人様、朝食の用意が出来ています」

 そこには大悟を起こしにきたエリと、もう1人


「お、おはよう、ございます。ご、御主人様」

 エリの隣に居たのは、メイド服を着た鈴だった。


「鈴? なんだその格好は? ってか俺はお前の御主人様じゃないぞ」

 目覚めのボディーブローをくらい、一気に目が覚める大悟


「そうです鈴。御主人様を御主人様と呼ぶには、私達の許可が必要なのですよ。鈴は、まだ大悟様と呼びなさい」

 

 初耳だな。


「いやいや、そうじゃなくて、なんでメイド服を着て俺を起こしに来てんだ?」


「それは私達が昨日、1日掛けて御主人様への愛を語った結果です。御主人様の素晴らしさを理解し、鈴、自ら御主人様にご奉仕をしたいと志願してきたのです」


 一体何を言ったんだエリよ。


「は、はい。エ、エリ様とユリ様の境遇、それをお救い下さった、だ、大悟様。そして、だ、大悟様の数々の偉業、私も大悟様にお仕えすればきっと救われるはず。お、お願いです、私も大悟様の下で」


 いや、もう救ったし、俺が出来ることもう無いし、崇められるの好きじゃ無いし


「いやね、俺そう言うのは好」


 ガシッ!

「お願いします、お願いします、お願いします」

 大悟に飛びつき、そのまま抱きつく鈴。


 怖い、怖い。エリ、お前洗脳してねぇーだろうなぁ?


「こら、鈴。御主人様に抱きつくなんてズルイです。私も抱きつきます」

 ガシッ! エリも大悟に抱きつく。


 お前も抱きつくんかい。止めろよ


「お願いします、お願いします、お願いします」

「御主人様の匂い、御主人様の匂い、御主人様の匂い」


 1人変態がいるぞ。


「わ、分かった、分かったから一旦離れて」


「ほ、本当ですか?」

 鈴は、ジッと大悟の目を見た。


「その代わり、俺を崇めるのは止めろ。慕ってくれるのは構わないから」


「わ、分かりました。大悟様にお仕え出来るなら構いません。そ、それでは私も御主人様と」


「それはダメです。先程も言いましたが、私達の審査を通らなければ許可する事はできません」


 もう勝手にやってくれ


「ちょっとお姉ちゃん、ご飯冷めちゃうよ」

 ひょっこりと顔を出すユリ。


「あ、朝食で呼びにきたんだった」




 朝食はみんな揃って。

 朝ご飯を食べ終えると、由紀がこちらに来た。


「今日は宜しくお願いします大悟さん」


「あぁー、今日は由紀か。宜しくね、まずは新宿駅に行くから」


「はい、美沙から聞いてます。バイク楽しみです」

「私にも今度乗せなさいよ」

 背後から美香が呟く。


 うお、びっくりしたぁー


「分かった分かった。それじゃあ由紀行こうか」


「はい」


 

 ここは新宿駅の地下、由紀をバイクの後ろに乗せ、発進しようとしていた。


「それじゃあ行くよ由紀」


「は、はい」


 ブォ、ブルルル、ブォォォー


 走る事20分、目的の場所に到着する。


「こっからは歩いて行くから」


「はい」


「由紀、聞いてると思うけど図書館の敵は任せるよ」


「が、頑張ります」

 気合十分な由紀であったが、結局、大悟は以前と同じような光景を見せられることになる。


 図書館に着き、由紀はハンドガンを取り出し感染者の討伐を始めるが、当たらない。美香の時と同じ様に全然弾が当たらない。

 目を瞑って撃ってるんじゃないだろうか?

 結局、全ての感染者は大悟が倒してしまった。


「まぁー、人には得手不得手があるから。ちょっとずつ上手くなってこ」


「は、はい」

 落ち込む由紀を励まし、本の探索を開始する。


 本の探索はスムーズに進み、1時間程で必要な本を収納し終え、すぐさま2件目の図書館へと移動した。

 そして、順調に2件目も終え、今は3件目の図書館の探索に取り掛かっていた。


「大悟さん、私はこっちから探して行きますね」


「あぁー、じゃあ俺は奥からやるね」

 大悟と由紀は、いつも通り二手に分かれて探索を開始した。


「ほいさ、ほいさ、これは前の図書館にもあったけど入れちゃえ、ほいさ、ほいさ」

 こうして順調に本を収納していると、突然大悟の手が止まる。


「こ、こ、こ、これは、この本は。こ、攻略本、ゲームの攻略本じゃないか」

 数十年振りに見るゲームの絵。

 そして攻略本コーナーの隣にはゲーム雑誌が沢山置いてあった。

 

「なんてことだ。ここは天国ではなかろうか?」

 大悟は1冊のゲーム雑誌を手に取り、無我夢中で読み始める。


 うぉー、懐かしい。このゲームやりまくったなぁー。え、こんな所に隠しダンジョンだと? くそぉーやりてぇー今すぐゲームやりてぇー


 大悟が無我夢中で本を読んでいる中、図書館内には大悟を呼ぶ声が響いていた。


「大悟さぁーん、大悟さぁーん。いますかぁー? ちょっとトイレ行ってきますよ。大悟さぁーん? 忙しいのかな? まぁートイレ行くだけだしいいか」

 もちろん大悟は由紀の声が届く範囲にいた。しかし大悟はゲーム雑誌に集中してしまい、由紀の声は全く届いていなかった。


 1時間後、大悟は我に返る。

 

 うぉ、しまった読み耽ってしまった。本を探さないと。とりあえずゲーム関係の本は全部持ち帰りだな。


 そう言って再び本を収納していると、大悟は図書館内の異変に気がつく。


 静かすぎる、由紀の足音も気配も感じない。


「由紀ぃー。おーい、由紀ぃー」

 大悟は由紀を探し回る。

 するとトイレの前に由紀の帽子が落ちているのを見つける。


 まさか?


 大悟は急いで図書館の外に出る。しかし誰もいない


「くそ、俺のミスだ」

 大悟は考える、なんとしても由紀を無事にみつけないと

 そして、大悟は直ぐに行動を開始する。

『エビス、エリ、ユリ聞こえるか? 由紀が拐われた。手を貸してくれ』

 大悟は――誓いの契約――を結んだ者通しが使える脳内通信で3人に連絡をとる。

 

「了解でござる」

「分かりました」×2


 大悟は召喚魔法で3人を呼び出し、今までの経緯を説明する。


「俺の索敵に引っ掛かったのは3箇所、エビスはここから東へ、エリ、ユリは北へ、俺は西に行く。俺の失態で申し訳ないが、なんとしても由紀を見つけてくれ」


「御意」

「お任せ下さい」×2

 シュッ!

 3人は一瞬にしてその場から消える。


 こうして異世界最強パーティーが由紀を救うため動き出した。





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