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姫さん

「正義のヒーローかな」なんて随分とこっぱずかしいセリフを言えたな俺…


そんなことを考えながら教室のほうへ歩いていた。


妖魔がざわついてる。


これは妖魔が関わっていると確信した。


教室を開けると


「あ、来たわね」


そこにはスラリとした色気も満載のスパッツ脚を組んで机の上に座っている黒髪ロングの美少女がいた。


まぁ、うん、小紅のことだが。


仕方ないだろ。


見た目だけは超好みなんだから。


「まだ帰ってなかったんですか姫さん」


「いつ帰ろうとあたしの勝手でしょ?」


……なんで小紅はこんな高慢なセリフしか出てこないんだ。


「そうですね」


「もう解決した?」


「え…いや、まだだよ。まだ吹奏楽部は練習していたから」


「ふうん?そんな遅くまで練習してるのね」


「そうみたい」


「というか、消失した椎名皐月のこと知ってる?」


……いきなりだな。


「あー、詳しくは知りらないが、でも吹奏楽部で一番可愛いとかなんとか」


「そう。椎名皐月は黒髪で大人しくて、清楚路線の可愛さね。でも、あの子は彼氏二股してたビッチらしいわ」


おっと…清楚系ビッチというやつか。


「だからみんなから恨み買ってるみたいよ」


「でもモテるから、取り巻きは一応いるみたいね。目撃者も取り巻きの1人だとか」


「!!それって吉倉すずって子じゃないか?」


「吉倉すず?知らないわね」


「茶髪のボブヘアーの子だよ。身長はこれくらいの」


「あー…そんな子いたかも。いちいち金魚の糞の名前まで覚えてないのよね、あたし」


あぁ、小紅はおそらくこの学校で一番の美少女だもんな…


「で、その吉倉すずがどうしたわけ?」


「いや、なんか部室の前ですれ違ったんだけど、泣いてて…」


「ふうん?部内で揉めごとでもあったのかしら?」


揉めごとか…


なんでだろう。


ものすごく、胸がざわついた。


ふいに、次に危ないのは吉倉なんじゃないかと思い始めた。


気のせいだと、いいんだけど。




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