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柊マミ@スズメを休ませたい~世界が勝手に願いをかなえてくるけど、余裕で解釈違いなんですが⁉  作者: 奇蹟あい


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12/24

第12話 容疑者Aと容疑者Bに挟まれて……強制イベント⁉

 昼休みが終わって、4時間目が始まった。


 未だにスマホの電波は復活しないし、時計もおかしな動きをしたまま。

 教室に鳴り響くチャイムの音だけが、わたしたちの時間感覚の拠り所になっている。


 なんだか外の景色が、うっすら夕方に見える気がするのは気のせい?

 でもまだ4時間目の途中だし。


 4時間目――数学の授業が始まっても、なんとなく教室の空気も落ち着きがない。わたしもまあ、ぜんぜん集中できていないし、みんなも同じ気持ちらしい。


 スズメは――。


 午前中と変わらず、熱心に授業に取り組んでいる様子。

 今日のスズメは、やっぱりおかしい。いつもなら真っ先に集中力を切らしているほうなのにね。


 スズメに話を聞きたい。

 間違いなく、スズメは何か知っている。それに……池中先生も怪しい。


 早く放課後になってほしいな。



 5時間目は理科だった。

 担当は、容疑者Bこと、白衣のちびっこ教師の池中先生だ。

 容疑者Aは、もちろんスズメ。

 というか、2人とも怪しい。2人で何かをしている疑惑。


 いや、でも何を?

 電波時計を狂わせて、インターネットを繋がらなくして何がしたいんだろ。


 愉快犯?


 んー、スズメがそんなことするとは思えないな。まあ、池中先生も、小っちゃくても先生だし?


 そう思わせておいて、意外な人物が犯人ってのは、ミステリーの常套手段よね。

 

 そうだ!

『スズメの恩返し』の脚本を書いたのは池中先生! そして主演女優はスズメ!


 めっちゃ怪しい……。


 いざ上映してみたら、わたしが撮っていないはずの映像が入っていたりもしたし。

 それは編集担当の小池さんの仕業かも。じゃあ、小池さんもグル?


 でも給食のあげパンは、給食センターの人だろうし、購買もショッピングモールも、スズメたちが何かできるわけない……。


 じゃあ誰の仕業?

 みんな怪しく思えてくる……。

 

 ――キーンコーンカーンコーン。


 おっと。

 5時間目が終わっちゃった。

 ぜんぜん板書もしてなかった……。このままじゃまずいなあ。家に帰ったらちゃんと復習しなきゃ。


「このまま、帰りの会を始める」


 あ、そっか。

 担任の先生が最後の時間の授業だから、流れで帰りの会に突入だった。


「お前たち……念のための注意だが、スマホを持ってくるなとは言わない。せめて授業中には電源を切るように。良いな?」


 ホントは、スマホを持ってくること自体が校則違反なんだけど、それはもう目をつぶるからーってことを暗に言っているらしい。

 まあね、今時スマホを持っていない中学生なんていないし、放課後、一度家に取りに帰ってから遊びに行くなんてダル過ぎるもんね……。


「校内の時計の修理は、明日までに対応するとのことだ。このあと修理業者が来る関係で、今日は予定を変更して、掃除も部活動もなしとする。全生徒は速やかに下校するようにとのお達しだ。良いな?」


 池中先生が肩を落としながら、大きなため息を吐いた。

 どうやら今回のトラブルで、相当お疲れらしい。


 ん。

 今、スズメにアイコンタクトしなかった?


 スズメの様子は――。


 キリッとしてる。

 やたらとイケメンだ!


 ……すごく怪しい。


 なんか今日のスズメは、ぜんぜんほわほわしてない。

 ずっと真面目な感じで……怪しい。

 帰り道で事情を聴き出さなきゃ。


 まずは容疑者Aからね。


「礼。それじゃあ解散。速やかに下校するように。……それから――」


 池中先生がわたしのほうを見てきた。


「柊はちょっと残ってくれ」


「え、はい」


 まさか、容疑者Bのほうから接触してくるとは!

 はっ⁉ もしかして、わたしが何かを勘付いたと思って、消しにきたのでは⁉ ちびっこ子ども教師の皮を被った、悪い組織の人間⁉


 ということは……このままここに残っていると人生終了《BAD END》では。


 逃げますか?

 →はい

  いいえ

  逆に組織ごと潰してやんよ!

  ボッコボコにしてやんよ!

  すみませんごめんなさい何も知りません!

  金で解決を試みる


「マミ」


 スズメがいつの間にか隣に立っていた。

 わたしのバッグを持って――。


「行こ」


 あ、これ……強制イベント(逃げられないやつ)だわ。

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