表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月蝕の花嫁  作者: 紫苑ユリ
愛されたかった王女
16/94

揺らぐ城銀

「……いや、

その必要はない」


そう仰ったのは、

ヴァルディオス様でした。


ミスティリア様は、

六精霊王すら従える前代未聞の存在。


そんなお方を、

簡単に白夜王国へ渡すわけにはいかないのでしょう。


ヴァルディオス様は、

白銀聖騎士団団長ヴァルド様へ静かに視線を向けられました。


「……君が騎士団長かな?」


「アルセリオン国王へ伝えてくれ」


「どうやら、

此度の件には誤解があったようだ」


「今回は“未遂”ということで、

水に流そう」


そして、

ヴァルディオス様は僅かに目を細め、

冷たい声で続けられたのです。


「――だが」


「こちらには“怪物”がいることを、

決して忘れるな」


それは、

白夜王国へ向けられた明確な警告でした。


白夜王国への帰路。


白銀聖騎士団団長ヴァルド様は、

重い沈黙の中で静かに口を開かれました。


「……我々は、

戦争を仕掛けた側だ」


「それでも彼女は、

誰一人傷付けるつもりはないと言った」


「城下町で見た光景もそうだ」


「……本当に彼女は、

皆が言うような“忌み子”なのだろうか」


その疑問は、

きっとヴァルド様だけではなかったのでしょう。


あの場にいた多くの者達が、

同じことを感じ始めていたのですから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ