青春が、はじまる。
『ヒデくん、ヒデくん!部室だあよおおお!』
夢美が飛び跳ねる。銀髪が激しく揺れる。胸元も揺れる。ばいん、ばいんと。うむ、見応えがあるな。
『夢美、はしゃぎ過ぎよ。』
といいつつ花蓮はすでにペンやらスクリーントーンやらすでに机は一つイラストレーター仕事ができる態勢を整えている。気合い十分じゃねえか。
お気に入りのベレー帽をかぶりカリカリ描きはじめてる。
『降りる、降りる、降りてきたああああ!』
夢美はパソコンを猛烈な勢いでタイピングを始める。
『シナリオが湧いて止まらないわああああ!』
うむ、俺も即売会の準備をせねばな。
パソコンで即売会の、サイトを開く。納期まではあと、1ヶ月か。印刷所を使う金もないから、コピー本で行くか。だとしたらギリギリまで作業はできそうだ。コピー機は学校のを使おう。
あとはどんな人に会うかわからないから名刺も作るか。今からだとキャラグッズは・・・。うむ、花蓮の作画をそのまま使おう。
お品書き、ポスター、ディスプレイ、、準備が多い。
充実してる。まさに、青春だ。
『ヒデくん!シナリオできたよっ!』
パラパラと読んでいく。
『よしっ!これでいこう。花蓮いけるか?』
『表紙はこんな感じね。あとはガリガリ書いていくわよ。指示書はここにあるから、読んでおいて。スクリーントーンや、消し作業なんかは手分けしてやりましょう。』
なんだか、みんなで作っている感じだ。
『このシーンはこんな感じ?』
『うーん、もっとこうばーん!って感じがいいかな!』
さてそんなこんなで準備を進めていく。
3週間が経った。
作品が完成した。
原本をガンガンコピー機を使いコピーする。
すかさず綴じていく。ざっと100部。1冊1000円で全部売れたら10万だ。もちろんコピー代もかかるので、そっくりそのまま利益にはならないが、実績になる。
『ヒデくん、疲れたね。ほとんど寝てなかったからね。』
『花蓮が死にかけてるな、、目のクマがひどい。』
『ヒデ、髭そりなさい。不潔よ。』
学校の授業以外はほとんど作品作りに時間を割いた。時間がなかったので、家での各自の作業量もかなりあった。俺らはビデオ通話で話しながらあれやこれや言いながら作品を仕上げたのだ。熱量は同好会の域を超えている。絶対売れる!
即売会前日。
『さあ!魅力的なうりば、作っちゃうぞ!』
『売って売って売りまくるよー!』
『私が描いた絵よ!絶対売れるわ!』
俺ら、同好会の始まりだっ!
青春が始まりを告げるのだった。




