同好会は無事に設立しました。
生徒会長は俺らに、近づく。
『ふむ、手間をかけたな、秀仁君とやら。申し訳ない、うちの弟とこの子の仕組んだ事だ。君らの同好会は今日、今この瞬間に設立を認めよう。』
生徒会長は女生徒に一瞥する。
『悪いが、君は本日付で解任だ。カンニングの件も見過ごせない。自首すれば、停学くらいでおさまるだろうが、第三者からの報告なら退学は免れまい。君の人生だ。好きにすると良い。』
女生徒を救うという機運はたちまちたち消えた。
女生徒は部屋を飛び出した。
『何もあそこまでやらなくても、、』
花蓮は生徒会長にそう伝える。
『ふむ、確かに冷徹かもしれない。しかし弁護の余地がないのだ。』
『会長、俺らの活動認めてくれるのか?』
『ああ。不正を見抜けず申し訳ない。あと、弟については私の父に報告する。おそらく自主停学措置を取るはずだ。』
生徒会長は申し訳なさそうに頭を下げる。
空いてる窓からそよ風が流れてくる。風をしばらく感じ、そして止む。いたたまれなくなるくらいの沈黙。
『まあ、でもこれで、同好会発足だねっ!』
夢美が空気を変えるべく、
両手をガバッと掲げて沈黙を破る。
『ああ、何はともあれ良かったわね。』
花蓮もほっと胸を撫で下ろす。
今回の申請用紙の仕込みは、花蓮のアイデアだった。シラを切られるかと正直五分五分だったが、先程解任された生徒が根が正直者なのが幸いした。
生徒会長の潔さは驚いた。彼の正義の基準からはみ出すものには、事情がどうであれ、譲らない姿勢。そして、過ちを認める素直さ。リーダーたるもの、こうでないとつとまらないという事だろう。生徒会の決めたルールは守らないと、同好会なんてすぐに捻りつぶされるだろう。
さて、俺らは早速部屋があてがわれた。
同人誌を作り、即売会で販売する。
さあ!面白い作品を作って売りまくるぞ!
と、息をまいて作った同人誌はさっぱり売れなかった。




