同好会が作れない!?
昼休み。旧校舎の裏庭に俺たち3人はいた。
弁当を持ち寄り、同人誌の企画を立てる。
『うーん、どれがいいかしらね。』
『花蓮のアイデアがいいと思うけどな。』
『そうだねっ!』
『でも、これ作画がめちゃくちゃ大変かも。作れって言われたらやるけど。』
『確かに、世界観はめちゃくちゃいいんだけどな。』
『まずは1本出してみてがいいと思うの。クリエイターと世間の感覚がズレてることはよくあるから。』
『そしたらさっ!ヒデくんのはいいんじゃない!?』
『そうね。私もそれがいいわ。』
俺のアイデアは二番煎じなのが、気に食わないが
そこは鞘を納めておこう。
さて、方向性は固まった。
『夢美、プロットお願いできるか?』
『うん、わかったよ。いつまで?』
『そうだな。1週間でできるか?』
『わかった。』
『私は、キャライメージを何パターンか用意しておくわ。』
そうして昼休みの打ち合わせはとんとんと終わった。弁当を食べ終えてクラスに戻る。ドアを開けて教室に入ろうとすると、声をかけられた。
昨日の生徒会室にいた、女生徒だ。
『ああ、昨日の。何か用?』
『あの、非常に申し上げづらいのですが、申請が受理されなくて。その放課後に生徒会室に来て頂けませんか?』
放課後。
3人は生徒会室にいた。そこにいたのは、智也のグループだ。
『ようよう、ヒデー。だめだよ、文芸部はもうあるんだからさ。』
ケタケタ笑いながら、話し始める智也。
文芸部はすでに廃部になっていたはずだ。
『だからさ、俺らが入部したから復活したの。だから、文芸同好会は認められないんだってさ。』
こいつら、俺らが同好会作るの知って邪魔したのか。
『し、しかし、別に同じような活動内容でも問題ないのでは・・・。』
『いや、だから同好会作るくらいなら文芸部に入ればー?ってこと。』
俺が入らないことを知っていて、クソっ!
花蓮が前に出る。
『入るも入らないも、私達に自由はあるはずだけど。』
真っ直ぐと智也を見据える。
『だってさあ、兄貴。』
夕焼けに照らされて顔はよく見えなかったが、
出てきたのは生徒会長だった。
智也の兄貴は生徒会長なのだ。
この学校での生徒会の力は強大である。
生徒会長がノーといえば、ノーになる。いかに理不尽であろうと。
智也の兄貴は一年の頃から地道に校内の人脈を作りあげてきて、人心掌握をしてきた。力がかなりあるのだ。しかしやはり身内贔屓するというのか。
『そういうことだ。だから、却下。入部するか、あきらめるんだな。』
クソ!唇を噛み締める。思わず拳を握りしめる。
そんな俺を夢美は不安そうに見る。
花蓮は落ちついたまま、俺の拳に、自分の手を添える。
『わかりました。では、いったん取り下げます。帰りましょう。2人とも。』
『え?でも・・・。』
花蓮は耳打ちする。
『作戦を練り直すわよ。』
それだけ伝えられて、俺らは生徒会室を去った。




