表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
36/40

第五話「エッフェル塔の人柱 後編」2

『欲しいものは何でも吾輩に言うがいい。ただし時間以外だ』

 ナポレオンの号令により、骸骨兵たちがサーベルを構える。

 中には、マスケット銃を持つものもいるが、腐った銃はおそらく撃てまい。

 だが、その数は百近い。

「流石にこの量は……とも言ってはおれんか」

 玉兎は冷や汗が流れるのを自覚しながら、多数の符を展開する。

(――元より引けん。これほどの呪法、鬼門の力がほぼ枯渇した現在では不可能なはず。……金烏の符が複数使われているはずだ……!)

 火を示す八卦の形に組み合わさった符が、炎を吹き上げる。

 あらゆる文化圏において火は浄化に通ず。

 蘇った死者に対しては、もっとも有効なのである。

『GAAAAAA!!』

 それでも数が多すぎる。

 火が燃え移ろうが構わず飛び込んで来る骸骨兵たち。

「ふん!」

 サーベルをかわし、掌底を叩き込む。

 馬車にでもはねられたかの如く、骸骨兵が吹き飛ぶ。

 が、その隙に別の骸骨兵が次々襲いかかる。

「ぬ、ぐ……!」

 雪崩のように襲いかかるそれは、殺到という言葉がふさわしい。

 そうして団子のように固まったそこに、ナポレオンが騎馬突撃した。

「まずい……!」

『死ぬよりも苦しむほうが勇気を必要とするだろう』

 サーベルの一撃は、群がる骸骨兵たちごと玉兎を切り裂いた。

「ぐあああああああっ!?」

 凄まじい衝撃に、玉兎の体が打ち上げられた。

腹を割かれ、体を構成する霊符がまき散らされる。

 落下する玉兎を狙い、再び骸骨兵が殺到してゆく。

 が――

「!?」

 その玉兎の体を掴み上げ、宙に持ち上げた者がいた。

 背中の羽根をバタつかせ、必死に上昇するのは――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ