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最期に伝えたいこと  作者: うい


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5/23

5話

いつも通りのつまらない朝の会。真面目にこの話を聞いている人なんているのだろうか。私は一度も真面目に聞いていたことはない。いつも同じような内容だし。


まあ……確かに朝の会はつまらないけれど、先生の目があるから何もされない。大々的に暴言を吐かれたりもしない。だから、少し気が楽だった。私に向けられる視線は多いままけれど。


一挙手一投足全部監視されてるみたい。みんな私の弱みを見つけるのに必死すぎるよね。私みたいな面白みのない人間を観察して何が楽しいのかな。少しでも失敗したらそれを広めて雑談のネタにして、笑って、何が面白いのかな。「普通」じゃない私にはわからないや。


今日は先生が言った。

「席替えをします」


先生がそう言った瞬間クラス内がざわついた。喜ぶ人、寂しそうにする人、今度こそ近くなろうと謎の誓いを交わす人など。私に友達はいない。残念ながら万年ボッチなので、自分の気持ちを他人と共有とかも特にしない。ボッチなのでね。


私にとって席替えは最悪。やっと自分の周りにいる人たちとの関わり方を見つけたくらいの時期に席が変わってしまうから。また、いじめっ子たちと近くなっても最悪。一日中暴言三昧。気が滅入る。


漫画とかだと先生が配慮してくれて……とかもあるんだろうけど、ここは現実だ。そんなことなんてありえないし、期待するだけ無駄というものだ。現実の先生はそんなできた人間じゃないんだよ。自分のことできっと精一杯だから、私のことなんて気にかけられないのかな。きっと、だから助けられないんだよね。見て見ぬふりするんだよね。ま、どうでもいいけどさ。


一部の人たちは、私のことを見ている。きっと、近くの席になりたくないんだろうな。だって、近づくと逃げられるし。のくせにずっと見てくるけど。ま、近くにはなりたくないよね。巻き込まれたくないだろうしね。


でもね、いじめられたくないのは私も同じなんだよ。私だって人間だ。ある程度の感情はある。ロボットではないから。いっそロボットになれたほうが楽かも。感情が人並みにあるから悲しいんだよね。苦しくなるんだよね。もしも、ロボットみたいに無感情でいられたらもう少し平穏な心情だったかもしれないなぁ。


私だって、みんなと一緒なのに。一緒、だったのにな……。


そんなことを考えながら自分の席を確認。うわあ、最悪だ。正直、現実逃避をしたい。できれば決め直してほしいという個人的な意見です、先生。


一番左の窓側の席。そこまでは良かった。ただ……前後はいじめっ子、右隣は知らない人。6年も同じ学校に通っていて、知らない人はいるものだな。つまり近くには、まともに話せる人が誰もいないわけだ。完全孤立の孤島状態。


逃げ場がなくなってしまった。


今回の席は、私史上最悪……だと思っていた。

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